トピックス

サッポロビール、バイオエタノール製造技術実証試験に参画
タイ国にてタピオカ残渣を原料としたバイオエタノール製造工程

 サッポロビールは、産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、磐田化学工業、山口大学とともに、高温発酵酵母を用いて、タイ国で初めてキャッサバパルプ(タピオカ残渣)を原料に、バイオエタノールを製造する技術の実証試験を開始する。
 タイ国では、近年の急速な経済発展により、エネルギー消費量は著しく増加傾向にあるものの、その大半を輸入に依存しており、政府はエネルギーの安定供給のためにバイオエタノールの増産を目指している。こうした背景の下、同社と磐田化学工業は、世界最大のタピオカ輸出国であるタイ国において、その残渣であるキャッサバパルプが大量廃棄されていることに着目し、この原料をバイオエタノールに変換する1.5世代バイオ燃料製造技術を開発した。
 本実証事業では、2013年夏に年間80klのバイオエタノール製造能力を持つプラントを設置し、同社と磐田化学工業が技術開発した高温発酵酵母を用いて、2016年2月までバイオエタノール製造技術の有効性を明らかにする予定。同社は長年培った醸造技術を活かして、高効率な発酵技術の開発とバイオエタノールプラント設計・製作を担当する。本事業で用いる酵母は、高温で発酵が可能なため、タイなどの熱帯地域におけるバイオエタノール生産効率の向上やコスト低下が期待できる。
 本事業終了後は、商業レベルでのバイオエタノール製造プラントの製造・稼動を目指すと共に、本技術の普及を図り、ASEAN諸国のバイオ燃料増産に貢献することを目指す。

(外食.Biz)
2012年12月19日更新

最新ニュース

ページのトップへ戻る