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帝国データバンク、全国「ラーメン店」市場動向調査(2025年度)_動向編
千円前後の中間価格帯の縮小を伴う市場の二極化は今後さらに進行する可能性が!
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帝国データバンクは、全国のチェーン店のほか、ご当地ラーメン店など「ラーメン事業」を展開する企業※を対象に、全国「ラーメン店」市場について調査・分析を行った結果を公表した。外食ドットビズでは、現況編に引き続き動向編を掲載する。
ラーメン店経営では、22年度以降に本格化した原材料などの仕入価格高騰に加え、スープの炊き出しにかかる光熱費、人件費など各種コストの増加が顕著となっている。これまで割安だった豚肉や背脂などの具材に加え、麺や海苔、メンマなど、スープづくりから具材に至る幅広い原材料で価格が大幅に上昇したことで、ラーメン原価は高止まりが続いている。
こうしたなか、ラーメン店経営は単なる「味の競争」からシフトし、販売チャネルの多層化とコスト管理、省力化へと転換しつつある。多店舗展開を行う地場チェーン店などは、券売機のほかにタブレット端末、LINEなどチャットツールを使用した注文システム、セントラルキッチン導入による仕込み作業の集約など、店舗運営の人員を最小限に抑えつつ、品質の安定化と利益確保を目指す動きがみられた。こうした大規模な投資が自社単独では難しいラーメン店では、大手外食や地場有力チェーンの傘下に入り、食材調達などのコスト管理やマーケティングなどを任せつつ、自社では味の追求に専念するといった役割分担がみられる。
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2025年度における「ラーメン店」の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は55件発生し、過去最多だった23年度(75件)から2年連続で減少したものの、コロナ前と比較すると高い水準での推移となった。個人店の閉業などを含めると、実際はより多くのラーメン店が市場から退出したとみられるものの、ラーメン店は倒産急増の「淘汰の嵐」から転換期を迎えている。
足元では、新たな看板ブランドの獲得を狙うラーメン店大手や外食チェーン、投資ファンドなどが、後継者不足やコスト高に直面する中小ラーメン店を買収・統合し、DX化をはじめとした経営ノウハウを導入することで再生を図る動きが進展している。また、大手チェーンによる国内外での出店拡大に加え、非麺業態の外食企業の参入も進んでおり、26年度も引き続き市場拡大が見込まれる。
一方で、店舗網の拡大によるスケールメリットを活用した原価管理の高度化や、オペレーション効率化によるローコスト運営が進展する中、チェーン店と中小個人店の間では、「ラーメン1杯あたりの収益力(稼ぐ力)」において格差が拡大しつつある。
こうした環境下では、「ラーメン1杯=1000円の壁」に象徴される価格認識の変化と、それに対応した弾力的な価格戦略が求められる。従来、ラーメンは「1000円を超えると割高」とされる心理的上限=「1000円の壁」があったものの、近年では500円前後の低価格帯、1,000円前後の標準価格帯に加え、インバウンド需要や富裕層をターゲットとした1,500円以上の高価格帯を目指す動きが広がっており、提供価値に応じた価格の三極化が進行している。こうした局面では、1,000円前後で提供されていた標準的なラーメンの値上げが「プレミアム感がない」というポジショニングになりやすい。結果的に「同価格帯内での競争優位性の低下」と「プレミアム帯への顧客流出」という二重のリスクに直面し、値上げ前よりも客足や収益が悪化したケースも散見される。
今後は、明確な差別化を伴う付加価値の創出によりプレミアム化を志向するか、あるいはオペレーションの徹底的な効率化を通じて低価格帯におけるスケールメリットを追求するかという、戦略的な選択がより重要となるとみられる。1,000円前後の中間価格帯の縮小を伴う市場の二極化は、今後さらに進行する可能性がある。
(外食.Biz)
2026年07月06日更新
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