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リクルート、じゃらん観光国内宿泊旅行調査 2025_旅行市場動向編
国内宿泊旅行費用は大人一人当たり64,100円/回、旅費は上昇する一方で旅行者数は微減

 リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター(JRC)」は、全国15,586人の宿泊旅行者を対象に、観光などを目的とした宿泊を伴う国内旅行(出張・帰省・修学旅行などを除く)の実態を調べる「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025」を実施した。このうち2024年度(2024年4月~2025年3月)の旅行市場動向を発表した。
■国内宿泊旅行実施率、延べ宿泊旅行者数、延べ宿泊数推計
 2024年度に国内宿泊旅行を実施した人は49.3%で、前年度(49.5%)からの伸びは見られず。年間平均旅行回数(2.76回)も前年度(2.80回)から伸びず。1回の旅行当たりの平均宿泊数は1.74泊。実宿泊旅行者数の推計値は4623万人、延べ宿泊旅行者数は1億2775万人回、延べ宿泊数は2億2308万人泊となり、前年度から微減となった。
 性・年代別に見ると、宿泊旅行実施率が最も高いのは18~29歳の女性で、唯一6割を超える。ほか、18~29歳の男性や30代の女性などが5割台。前年度との差を見ると、40代までの若い世代で減少していることが分かる。一方、70代では5ポイント前後の増加が見られる。延べ宿泊旅行者数の推移で見ると、30~40代の減少幅が大きい。
■都道府県別の延べ宿泊旅行者数と居住ブロック別の傾向
 都道府県別の延べ宿泊旅行者数が最も多かったのは東京都で1154万人、次いで北海道(951万人)、大阪府(766万人)が続いた。前年度からの増加幅が大きかったのは長野県(+41万人)、北海道(+29万人)、新潟県(+24万人)など。増加率では茨城県(+14.2%)、岡山県(+10.0%)、新潟県(+9.4%)がトップ3となった。居住ブロック別に宿泊先ブロックの延べ宿泊旅行者数を見てみると、減少幅の大きい関東や関西は居住ブロック内からの旅行者数の減少幅が大きい。特に関東では減少数が100万人を超えている。
■1回の国内宿泊旅行にかかった費用(大人一人当たり)、国内宿泊旅行の費用総額
 1回の国内宿泊旅行にかかった費用は、平均で大人一人当たり64,100円。宿泊・交通費が37,000円、現地消費が27,100円であった。個人旅行で見ると、宿泊費は19,700円、1泊当たりに換算すると13,600円であった。前年度と比較すると、パック旅行の現地消費以外はいずれも上昇しており、全旅行者では総額で+3,500円、宿泊・交通費は+2,200円、現地消費は+1,300円、個人旅行における宿泊費は+1,200円となった。
 国内宿泊旅行にかけられた費用総額は、推計で8兆1867億円。そのうち7兆2721億円を個人旅行が占める。費目別に見ると、総額のうち、42.4%を現地消費が占め、3兆4730億円の規模となった。宿泊旅行実施率は微減したものの、旅行費用の上昇で市場規模は拡大した。
■宿泊先都道府県別1回の国内宿泊旅行にかかった費用(大人一人当たり)
 1回の国内宿泊旅行にかかった費用について、宿泊先都道府県別に見てみる。全旅行者で総額を見ると、最も高いのは沖縄県で124,300円。一方、最も低いのは茨城県で37,200円だった。宿泊費用について注目してみると、個人旅行1泊当たりの宿泊費で最も高いのは千葉県で18,500円、最も低いのは埼玉県で9,400円だった。東京都や大阪府など都市圏では低価格帯の宿泊施設も多いため平均値は低い傾向にあるが、温泉旅館などの宿泊施設が多い地域では高い傾向にある。また、個人旅行1泊当たりの宿泊費について前年度と比較してみると、全体で800円の上昇となった。宿泊費が低下している地域は岩手県(-1,200円)や山形県(-1,900円)、愛媛県(-1,700円)など一部の地域で、上昇傾向にある地域が多い。

 JRC主席研究員の森戸香奈子氏は、『日本人の国内宿泊旅行実施率は前年度と同程度でしたが、旅行費用は上昇しました。これらの背景には旅行市場の二極化や物価高、訪日外国人増の間接的な影響(行き先の変化、旅行単価の上昇)などがあると考えられます。旅行に行かない理由として金銭的問題を挙げる割合も微増しています。また、金額が上がる一方で満足度は上昇していません。昨今、観光業界では地域の稼ぐ力が必要だと指摘されています。しかし何のために「稼ぐ観光」を目指すのでしょうか。地域にお金が落ちても、旅行者の満足度が低下したり、住民生活へ悪影響を及ぼしたりしては本末転倒です。地域の目指す観光の姿をいま一度考える必要があるのではないでしょうか。』と解説した。
 

(外食.Biz)
2025年07月18日更新

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