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帝国データバンク、2025年2月の「カレーライス物価指数」を調査・分析
1食407円と初の400円突破!5年間で5割高、コメ・野菜の値上がりが家計直撃

 帝国データバンクは、食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算・分析し、2025年2月度の指数を発表した。各種価格データは「小売物価統計調査(総務省)」のうち各都市平均値(全国平均)を参照している。
 カレーライスを家庭で調理する際に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)を基に算出し、食卓に与える物価高の影響を可視化した「カレーライス物価」は、2025年2月時点で1食あたり407円となった。前月(396円)から+11円、前年同月(319円)からは+88円(27.6%)と3割にせまる大幅な上昇となったほか、比較可能な2015年1月以降で初めて400円を超え、11ヶ月連続で最高値を更新した。コメ価格の大幅な高騰で「ごはん(ライス)」のコスト増が顕著なほか、ジャガイモやニンジン、輸入牛肉が高値で推移したことを背景に、カレーライス物価は引き続き上昇基調で推移した。
 カレーライス物価を構成する費用の内訳をみると、最も高いのが全体の約5割を占める「カレー具材(肉・野菜)」で、前年同月(198円)から11円増の209円だった。前月から変動はなかったものの、猛暑による生育不良で野菜価格が高騰した昨年8月以来となる高値となった。「ごはん(ライス)」価格は169円となった。足元でコメ店頭価格が高止まりしていることを背景に、前年同月(92円)からは+77円と大幅に上昇し、過去最高値を更新した。炊飯器での炊飯やガス調理などの「水道光熱費」(4円)は、政府による電気・ガス代補助により価格が抑制されたことで、低下傾向での推移となった。「カレールー」(25円)は価格の変動がなかった。
 カレーライス物価を基に、2020年平均を基準(100)とした独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、2025年2月の指数は148.4となった。カレーライス物価は5年間で約5割上昇したほか、10年前(2015年2月:246円)からは+65.4%と6割を超える値上げとなり、記録的な物価高が反映された。同指数の前年同月比では27.4%上昇し、21ヶ月連続のプラスとなったほか、2015年以降で最大を記録した。
※調理シーンは「6食分(市販のカレールー1/2パック)をまとめて調理した」ものとした
※原材料:ニンジン・ジャガイモ・タマネギ・牛肉(輸入)・コメ(コシヒカリ1食:約1合[炊飯前重量])・カレールー(市販)・食用油
※エネルギー:電気(炊飯器での調理/約7合分の炊飯+6時間の保温を加味)・ガス(強火・中火・弱火の各調理手順)、水道水(上水道分のみ、下水道使用料は除く/食材・食器類の洗浄にかかる水量は考慮していない)
※カレーライス物価指数:各月のカレーライス物価を基に2020年平均=100とした価格推移

 

(外食.Biz)
2025年04月16日更新

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