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ビール類の副産物モルトフィードをアップサイクルした紙コップ「もるたん」を開発
サッポロビールなど静岡県内の3企業が協働し、清水エスパルスの試合会場で試用

 サッポロビールは、ビール類の製造過程で生成する副産物のモルトフィード(ビールの仕込み過程で発生する麦芽の殻皮)を原料の一部に取り入れアップサイクルした紙コップ「もるたん(maltum)」を静岡県内のプラス産業㈱協力のもと開発し、11月3日にIAIスタジアム日本平で行われたJリーグ「清水エスパルス」の試合会場にて、ノンアルコールビールテイスト飲料「サッポロプレミアムアルコールフリー」の提供に試用した。
 「もるたん」は、パルプモールド製の紙コップで、パルプモールドの成形の際にビール類の製造過程で発生するモルトフィードを混ぜ込んでいることから、モルト(malt:麦芽)とタンブラー(tumbler)を掛け合わせたユニークな名が付けられた。パルプモールドとは、木質繊維(パルプ)を主原料として、水に溶かした木質繊維を乾燥させてできる紙製の成形品。プラスチック包材の代替品として使用するなど、環境に配慮した包材として注目を集めている。「もるたん」に使用されるモルトフィードは、同社の静岡工場でビール類を製造する際に排出されたもので、それをプラス産業に供給して製造加工し、アップサイクルされる。
 今回、同じく静岡を拠点に活動するサッカーチームの清水エスパルスの協力により、同チームの試合会場で「もるたん」を試用することとなった。試用後の「もるたん」は、従来の紙コップとともに分別回収され、トイレットペーパーにリサイクルされる。原料調達から製造、使用、リサイクルまでを地域一体となって協働した、環境に配慮した取り組みとなっている。
 同社では、今回の試用による顧客とのコミュニケーションを通じ、今後の「もるたん」の実用化を検討していくとしている。
 

(外食.Biz)
2024年11月11日更新

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