外食ドットビズ

トピックス

日本フードサービス協会、4月の外食売上高は115.8%と17ヶ月連続で前年を上回る
消費者の外食意欲が戻り歓送迎会や春休みの需要が好調、インバウンドも回復傾向にある

 日本フードサービス協会(JF=ジェフ)は、協会会員社(有効回収事業者数225社・店舗数36,651店)を対象とした外食産業市場動向調査2023年4月度の集計結果を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出している。
 4月は、マスク規制の緩和や、コロナ感染症の5類移行を見据えた動きにより、消費者の外食意欲が戻り、歓送迎会や春休みの需要が好調。また、インバウンドも回復傾向にあり、外食全体の売上は115.8%、19年比でも107.0%となった。だが、世界情勢の変化に伴う諸コストの上昇分を価格転嫁だけで補うことは難しく、経営的には厳しい状況が続いている。
 全体および業態別の対前年同月比は以下の通り、(  )は2019年比
■全体【売上高115.8%(107.0%)・店舗数98.6%・客数106.5%・客単価108.8%】
■ファーストフード業態 【売上高112.9%(121.5%)・店舗数99.7%・客数104.5%・客単価108.0%】
 FFの全体売上は112.9%、19年対比では121.5%となった。業種別売上は、価格改定に加え、好調な新商品やテイクアウト・デリバリーの定着、店内飲食の戻りで、「洋風」は111.2%、「和風」は117.0%。「麺類」も商業施設立地店などの堅調により118.0%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、メディア露出や価格改定により109.2%。「その他」は、「アイスクリーム」が復刻メニューやバラエティパックなどテイクアウト商品の好調で112.8%となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高118.0%(96.0%)・店舗数98.1%・客数109.9%・客単価107.3%】
 FRの全体売上は前年比118.0%、19年比は96.0%となった。業種別売上は、春休みやGWの始まりで、回復傾向が続き、「洋風」は117.1%、「和風」は118.9%となった。「中華」は、新商品や各種キャンペーンなどの展開で116.6%。「焼き肉」は、引き続き郊外立地店舗で家族客の支持があり、加えて比較的低価格な業態では学生グループの歓送迎会が戻り121.0%となった。
■パブ/居酒屋業態【売上高131.9%(64.8%)・店舗数90.4%・客数119.5%・客単価110.3%】
 「パブ・居酒屋」は、中小規模の歓送迎会が戻り、早い時間帯ではコロナ前と同程度の集客もあり、売上は131.9%となった。しかし、店舗数自体の減少は引き続き変わらず、遅い時間帯や二次会の需要は依然として弱く、19年比では64.8%となっている。
■ディナーレストラン業態【売上高122.4%(92.6%)・店舗数94.0%・客数115.0%・客単価106.4%】
 DRは、インバウンド客の回復、各地で再開されるイベントの急増、国内客の増加などで、売上は122.4%、19年比では92.6%となった。
■喫茶業態【売上高124.3%(94.3%)・店舗数100.4%・客数109.9%・客単価113.1%】
 ビジネス街での回復ペースはゆるやかだが、各地でイベントや伝統行事が再開されて人流が増え、売上は124.3%となった。
 

(外食.Biz)
2023年05月26日更新

最新ニュース

ページのトップへ戻る