外食ドットビズ

「挑戦と改革」を続けること、努力すればお客さんは応えてくれる!

サッポロビールは、起業家の皆さんを応援しています。

第6回 個性と愛嬌と真面目さでスタート 理想の店舗は起業してから作るべし!

全国的に焼肉屋がダメになっているのは、やはり多過ぎることが原因。うまいマズイはさておき、コンビニと一緒で近いところに食べに行くからね。それでも、焼肉屋で起業したいという人がいれば、もちろん勧めますよ。いまは、つぶれている店ばかりだけど、一生懸命やれば、必ず報われる仕事でもあるから。誰かが応援してくれる。お客さんってそういうものだね。めげずに続けていれば、喰っていけるようになるんじゃないかな。うちの従業員でも、いままで3人独立して焼肉屋をやっている。

ただ、初期投資が高いのは覚悟しておかなきゃいけない。坪100万円は掛かってしまう。テーブルにガスコンロを乗せて、家庭用の換気扇を付けるだけだったから、昔は安かったけど。現在のような無煙の鉄板にすると、多目的なことができないので、最近は炭火焼肉を始めた。鉄板でも鍋でも乗せられるから、何かと便利だけど、炭も中国の資源問題で年々値段が上がっている。どちらにしても楽な商売ではないということかな。

焼肉屋に限らず、コツコツと自分でお金を貯めて、それを元手にやることが飲食店の基本だろうね。最初から完成された店を作ろうとするんじゃなく、小さい店でいいから、まずはやってみる。個性と愛嬌と真面目さで売ればいいのであって、内装などは関係ないから。お客さんが納得するような商品を出して、喜んでもらえるように努力すれば、それでいい。飲食業って儲け過ぎても仕方がない。ほどほどに喰っていける程度に儲けて、そのうちに自分の理想を作っていけばいいんじゃないかな。お客さんに教えてもらうこともたくさんあるし。オレも「徐々苑がすごい。あそこはこんな肉なんて出さないぞ」なんてよく教えられた。群馬から出てきたばっかりだから、徐々苑なんて知らなかったけど。

あとは、新しいことをしようと、毎日考えていればいい。オレもいまだにタレを考えているからね。アメリカ産と違って、脂が多い和牛をもむときのタレは、ちょっと濃い味がいいかなとか。いつもいつも悩んで、その中から新しいこと、やりたいことを思いつく。今の目標は、ハンバーグ屋と焼肉屋とジンギスカン屋とすき焼など、すべてを合併した店を作ること。人口が減っているわけだから、若者向け、年寄り向けと年齢を規定するような業態は辞めようという考え方。すべてを取り込みながら、それぞれ皆が納得するような旨さとリーズナブルさを備えるような店をやりたい。

もちろん、起業したときに掲げた信念とか思いは大切にしていかなければいけない。オレの場合は、「もっと安くして手軽に焼肉を食べられるようにしたい」ということ。その信念を曲げてまで、新しいものを作るのではなく、時流に合わせ、考え方や方法を補助していくことが、繁盛店につながっていくのかもしれないね。



牛鉄

山道哲二

1951年生まれ。スーパーの経営を目指して新潟から群馬へ出るものの、焼肉に魅せられて方向転換。25歳の時に独立、東京・経堂で「牛鉄」をオープンする。スーパーのノウハウを活かして380円といった端数な価格設定を採り入れるなど、焼肉業界の先駆となったアイデアは多数。

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