「三光マーケティングフーズ編」価値ある食文化を提案し続ける 新たな価値を追い求め、チャレンジすることで道は拓ける

外食企業物語 三光マーケティングフーズ編 価値ある食文化を提案し続ける 新たな価値を追い求め、チャレンジすることで道は拓ける

既成概念を破る “ 焼き ” 牛丼を看板メニューに掲げた 「 東京チカラめし 」 を破竹の勢いで全国展開する 三光マーケティングフーズ 。「 東方見聞録 」 「 月の雫 」 「 金の蔵Jr. 」 を始めとする居酒屋業態での成功を糧に、寡占化の進んだ牛丼業界に乗り込み、急成長を遂げたその秘密とは。そしてライバル他社も注目の同社が目指す未来とは。業界の風雲児・平林実社長に熱く語っていただいた。

第5回 牛丼業界のコンビニに!?~最終章・平林社長が語る将来ビジョン

第5回 牛丼業界のコンビニに!?~最終章・平林社長が語る将来ビジョン

「 東方見聞録 」 を始めとする居酒屋業態で事業拡大に成功し、現在、「 東京チカラめし 」 を怒涛の勢いで出店している三光マーケティングフーズ。競争激化の外食業界での生き残りをかけて、常に新機軸を打ち出して進化を遂げながら成長し続ける同社の未来はどこへ向かっているのだろうか。次なる進化の方向性を平林社長に語ってもらった。

外食企業物語 三光マーケティングフーズ編 価値ある食文化を提案し続ける 新たな価値を追い求め、チャレンジすることで道は拓ける私は、牛丼を日常食として食べる客層として 「 学生・若者 」 がキーマンだと捉えています。外食・日常食は若者をターゲットに始まる、そこに受け入れられなければダメだと思うのです。そこから次に、大人向けにメニューバリエーションを増やすことで客層を拡大していくことが大切になってくるわけです。そこで当社では、焼き牛丼を中心に様々なメニューに挑戦しています。味付けの改良のみならず、毎月変わる季節メニューを導入したり、新たな定食メニューの試験運用やアルコール商品の取り扱い開始、そしてさらにお子様メニューの開発など、様々な取り組みを行っています。こうした取り組みの先には、寡占化の進んだ牛丼業界であってもまだイケる、勝負できる余地はあるという確信があるのです。

ロードサイド型の群馬県・高崎店一方、日常食のジャンルを利便性で見れば、牛丼だけではなくもっと多様な業態で展開できる可能性があると考えています。その一つがコンビニですよね。いまや、食のインフラとして独り勝ちの感があり、外食業界まで脅かしてきています。しかし、外食産業はマーケット的にはまだ可能性のある懐の深いものだとも思っています。当社はコンビニが扱う日常食のジャンルに、まず手始めとして牛丼で参入したに過ぎないのです。ですから、将来的には、マクドナルドさんにハンバーガーというコアメニューがあるように、「 東京チカラめし 」 業態を、焼き牛丼をコアにした外食ファーストフード業界のコンビニのような位置付けにしたいと考えています。

外食企業物語 三光マーケティングフーズ編 価値ある食文化を提案し続ける 新たな価値を追い求め、チャレンジすることで道は拓ける当社は、今のような多様化の時代において、常にお客様の求めるものを追及する姿勢を忘れずに、スピード感を持って変化してきました。私は、このまま留まっていれば淘汰される厳しい時代においてはクイックに行動していくことこそが生き残りのキーワードだと思っています。そういうところで当社は時代とマッチングしているのではないでしょうか。

さらに、私自身の中に、変化に対する欲望やエネルギーが常にあって、過去の風景を忘れるように仕事観が出来上がっているのです。こんなリスキーな私の感性もこの時代にマッチしているのかもしれません(笑)。

関西初出店の「大阪日本橋店」三光マーケティングフーズは今後、北海道から九州・沖縄まで全国に渡り、直営・FC・オーナーシップ制度の3本柱での出店を計画しているという。そして、年間100店舗以上のペースでの出店を目標に、4年後の1000店舗達成を目指す。さらに、ASEANを中心とした海外展開も実現したいという。こうした同社の今後の動向に今や業界全体が注目している。



平林実氏

株式会社三光マーケティングフーズ

http://www.sankofoods.com/

代表者:代表取締役社長 平林実氏
設立:1977年(昭和52年)4月
所在地:東京都豊島区南池袋3-9-5 サトミビル1F
事業内容:飲食店の経営(居酒屋・牛丼・うどん・イタリアンパスタなど)

代表取締役 平林実氏プロフィール
1949(昭和24)年 東京都大田区生まれ。法政大学経営学部卒業後、レストランを経て、1975(昭和50)年に 「 三光亭 」 を創業。

文:齋藤栄紀 人物写真:酒美保夫
写真協力:月刊飲食店経営

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