少子高齢化時代を迎え、国内市場が縮小する中、新たな市場を求めて海外に進出する飲食企業は増加傾向にある。しかし、海外進出にあたっては多くの課題が存在する。今回はその中で「日本式のサービス」を体現するため必要不可欠な現地スタッフの採用・育成に関する人材面にスポットを当て、その課題と対策について、人材採用や育成に実績を持つ株式会社リクルートキャリア の協力のもと考察していく。
「グローバル GSPI for Hospitality Staff (以下 GSPI-HS )」は、日系サービス業を主な提供先として開発した新商品であり、アジアを中心とした海外へ進出する際に直面する人的課題を解決するために開発されたツールです。現地スタッフに対して、高品質な日本式サービスを体現しやすいかどうかの適性(=サービス体現力)を測定するテストを行い、その測定結果を各社が求める人材の採用や育成に活用して頂くことを目的としています。
GSPI-HS は測定結果の高低によってその人の持ち味を表出させて、現地スタッフと雇用者間のコミニュケーションツールとして提供することを目的にしたサービスです。単に人材の良悪しの情報を提供目的としたものでなく、ひとりひとりの持ち味を捉え、日本式のサービスをより体現できうるようコミュニケーションしていくツールとして提供しています。
全ての要素が一様に高い人材というのは世の中での出現率は高くありません。よって各社・各店の店長の方々がこれだけは持っていて欲しいという要素や入社後ではカバーしきれない要素については、採用の時点できっちりと見極める活用をいただければと思います。また、採用後の育成を考える際に、その人の強みや弱みを事前に理解することで現地スタッフひとりひとりに沿ったアドバイスや教え方ができることを狙っています。基本的に、性格というものは変わりづらいもらいのですが、行動そのものは認識や意識によって変えられると考えます。現地スタッフ本人も自身の性格を客観的に認識することで、その持ち味に沿って行動を変え、サービス体現力を強化していくことが可能になると考えています。
飲食業界の方々にとって、適性検査といったものはあまり使い慣れていないツールかも知れません。その点を考慮し、結果報告書は初見の方でも内容を簡単に捉え、理解しやすいことを重視して設計しています。例えば、結果をグラフやアイコンを多く用いて視覚的に捉えやすくし、情報量も絞り込んでポイントのみをしっかり的確に捉えて頂けるような報告書の仕様となっています。
GSPI-HS は、採用時にサービス体現力を習得しやすい人を見極める判断材料として、または採用後の育成の指針となる情報として、さらには双方の相互理解に役立つコミュニケーションツールとして様々な場面でご活用いただきたいと考えています。これらの蓄積された人材データを分析することによって、新たな課題の抽出や、より効果的な人材活用といった経営戦略上でも活用を広げて頂くことができると考えております。
日本のサービス業の強みは非常に整備されたオペレーションとともに高いサービス提供力にあります。だからこそ、その単価は高く、ブランドとして評価されてきたのです。しかし、事業拡大に伴う多店舗展開となると、それらのレベルを均質に維持していくことは至難の業で、特に、海外への進出となればそれはますます顕著となります。
当社は今後、 GSPI-HS を日系サービス業の方々に提供し、これらの人的課題解決のご支援をしていきたいと考えています。そこでまずは中国・香港・台湾への進出企業向けに中国語版(簡体字・繁体字)を開発しており、2015年春リリースを予定しております。
GSPI-HS は文化的背景や価値観の現地スタッフとのコミュニケーションツールであります。
2020 年の東京オリンピックを契機にさらに拡大すると想定され、日本国内における外国人スタッフ採用~育成のツールとしても、今後展開されていくと考えています。
GSPI for Hospitality Staffサービスにご興味を持たれた方は、是非 こちら までご連絡頂きたく存じます。
株式会社リクルートキャリア
http://www.recruitcareer.co.jp/
代表者 代表取締役社長 水谷智之氏
設立 1977年11月28日
本社所在地 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー
主な事業内容 社員募集領域における人材採用広告事業/斡旋事業/選考支援事業
取材協力 新卒事業本部 領域企画統括部 インフローソリューション部 部長 櫻井徹氏