外食ドットビズ

社長の成長なくして、店舗の成長はなし!起業前に働く姿勢を身に付けておくべし!!

サッポロビールは、起業家の皆さんを応援しています。

第5回 自戒を込めて皆さんにアドバイスしたいのは「商品開発の重要性」

第五回 自戒を込めて皆さんにアドバイスしたいのは「商品開発の重要性」

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二 僕は料理の専門家ではないので、どうしても多店舗展開を考えてしまいますが、和食店を経営している友達から、「 どこにも負けない商品開発に力を入れなければいけない 」 と忠告を受け、近年はメニュー開発に力を入れています。そらそうですよね。僕は、いままでずっと「店を増やさな皆が幸せになれへん」と思っていました。それから、他の先輩からは、「 お客さんで溢れていないお店を多店舗展開して何の意味があるのか、誰が喜ぶのか? 」 と忠告されたことがあります。またしても、それもそうやなと素直に受け止めました(笑)。飲食店は、ロケットと一緒なんです。初速が速ければ速いほど、遠くまで飛んでいけるものです。どこにも負けない商品を作って、オープンからお客さんを呼ばなアカンのです。

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二 じゃあ、何を開発しようかと考えた時に、やっぱり肉にこだわってハンバーグに白羽の矢を立てました。自分が納得できる味になるまで1年以上掛かりました。というのも、最初は、自分が納得するものすら分かっていなかったからです。合い挽き肉がいいのか、ビーフ100%がいいのか、粗びきがいいのか、柔らかいのがいいのかと業者に聞かれても答えられない。ただ、美味しいヤツという考えでしたから、てんで話にならない。それで、いろんな店のハンバーグを必死に食べ歩きました。

丁度、中野店がオープンした 2003年頃だったんですが、たまたま知り合いからメニュー開発のコンサルタントを紹介されました。これも絶妙なタイミングでしたね。それでも、僕がどういうのがほしいのかを言わない限り、コンサルタントの先生も何も作れないですよね。先生が試しに作ってきてくれたものは、確かに美味しいんですけれど、何かが違うんですね。もっとインパクトがあるものがほしかった。肉屋さんを交え、3人でいろいろなハンバーグを試しましたが、そのお肉屋さんが「オフクロが作ったもの以上に美味しいものを食べたことがない」と言っていたんです。それなら、「それを元に作ってみてください。」とお願いしました。それから、そのハンバーグがどういうものだったかという話になり、その次に先生が作ってくれたサンプルを食べた衝撃はいまだに忘れません。「 これで決まり 」 という感じでしたね。いろいろ秘密はあるので、詳細は話せませんが(笑)。あとは、いくらのハンバーグを作るかという問題でしたが、それよりも一番美味しいと思うビーフ100%のハンバーグにしてくださいとお願いしました。ただ、多店舗展開したいから、それができる価格ということだけ頭に入れてもらいました。実は、その先生の助手の方はハンバーグが嫌いな方だったんですが、美味しいと食べてくれましたね。店でもすでに出していますが、実は、100%完成しているわけではないです。まだまだ改良していこうと思っています。

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二自分が料理研究をやって来なかったので言いたいのですが、今から起業をしようという人がオリジナルのメニューを考えるために、一番手っ取り早いのは、目標とする店に給料無しで働かせてもらうことかもしれません。今の時代、現実離れしている話ですが、外食産業で働いた経験がなく起業しようという人には必須だと思います。結局、自分の店が成り立つか、成り立たないかは確率の問題になってくるんです。外食経験がなくても成功している人もいるかもしれませんが、確率を少しでも高めるには、やりたいと思う業態に飛び込んで勉強するしかないと思います。



熊木 健二

熊木 健二

1960年奈良県生まれ。幼少時から実家の酒店で立ち飲みカウンターの手伝いをするなど接客業に親しみを持ち、学生時代は東京のステーキ店でアルバイトを経験する。アパレル業界に就職した後、バイトをしていたステーキ店へ転職、フランチャイズ方式でビジネス街を中心に20店舗のチェーン店を立ち上げる。同社の社長に就任するも、自ら直営に乗りだすべく1999年に独立、ステーキ&タコス「ガッツ・グリル新宿店」を開業する。その後は、ガッツ・グリル並びに焼肉食べ放題の「ガッツ・ソウル」を2年に1店舗というペースで出店、現在、都内に5店舗を構えている。

文:貝田知明  写真:トヨサキジュン
ページのトップへ戻る