外食ドットビズ

社長の成長なくして、店舗の成長はなし!起業前に働く姿勢を身に付けておくべし!!

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第2回 自己資金ゼロからの独立…。一人で店は作れないことを痛感しました。

第二回 自己資金ゼロからの独立…。一人で店は作れないことを痛感しました。

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二 ステーキハウスのFC店が10店舗位まで増えたところで、「外食は若い人間がやったほうがいい」という方針になり、僕が社長に就任しました。でも、仕事をやっていくなかで、どうもフランチャイズという方式が合わないと思うようになったんです。原因は、システムができあがっていなかったから。システムができてないということは、完璧な商品を売っていないことですから、うまく行くわけがない。僕と部長のタッグで仕事を進めていたんですが、話していると必ず「直営をやりましょう」という結論になったんです。直営だったら、乗越えられる問題もあるわけです。そこで、前社長である会長の許諾を得て、 FCの方々にもきちんと話をして、もめることなく関係を解消して独立してもらう形にしました。

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二もともとビジネス街のFCを得意にしていたので、新宿のオフィスビルなどに3~4店の直営店を出しました。そのうちに会社の資金が厳しくなり、新規出店をストップすることになってしまい、どうやって売上を伸ばすか煮詰まってしまいました。当時の僕は、ステーキ屋が持つ悩みみたいなものは分かっていました。どこの店も夜の営業に苦労をしているわけです。夜にどう集客するかを考えるために、自分で店を一軒作って移植しようと思うようになったんです。どうしようかなと悩んでいる時に、ガッツ・グリルの1店目となる新宿の物件の横で、チェーンのカフェを営業していた友達から連絡があったんです。彼の店の隣りに空き物件ができて、そこに競合が出店したら大変だから、自分で抑えようとステーキハウスのFC加盟を依頼してきた。すでに直営のみという方針でしたから加盟の話は断り、代わりというわけではないですが、僕がそこに出店をするから協力をしくれという話になったのです。

その話を進めていくうちに、やはり二兎を追う者は一兎も獲ずやから、独立をさせてもらおうと考えるようになりました。なぜかというと、ステーキハウスを新規出店しないということは、雇われ社長の僕が会社のコストになっているから。雇っている側とすれば、雇用している人間がコストやと思った瞬間に関係がおかしくなる。雇われる以上は、得だと思われないといけない。それで独立をさせてもらったんです。

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二自分で店を出すといったものの、僕にはまったく貯金がなかった。その友達に相談したら、彼は借金してまで、僕に貸してくれたんです。なおかつ、僕が会社を作る時には出資までしてくれました。それから親に借りても足らず、区から独立開業資金を借りることにしたのです。そこで役に立ったのは、ステーキハウス時代に受けていた専門誌の取材でした。当時は、「 お客さんが見る雑誌に載んねやったら、店にとっていいことだが、専門誌に載っても何の得もない 」 と思っていました。でも、資金を借りるにあたって、自分の口で語るより専門誌のドキュメント形式の記事の方が説得力ありました。その本を渡したら即答で許可が下りました。結局、開業資金は 2400万円に上りました。いま考えれば、1銭もないところからよく集まったなと思います。

(株)ガッツインターナショナル 代表取締役/熊木健二区からは満額を借りられましたが、今度は銀行の引き受けが必要になります。簡単に許可が出るだろうと思い、依頼してすぐにメキシコにタコスの勉強に行ったのですが、帰国すると 「 総合的判断で引き受け手にはなれない 」 と銀行が言うんですよ。それで、知り合いを辿っていったら、別の銀行の支店長に行き当たることが分かり、紹介してもらったところ、すぐにOKが出てしまいました。本当に周りの皆に助けてもらって、スタートできたという感じですね。その友達から借りたお金は返しましたが、恩返しはまだまだこれからだと思っています。



熊木 健二

熊木 健二

1960年奈良県生まれ。幼少時から実家の酒店で立ち飲みカウンターの手伝いをするなど接客業に親しみを持ち、学生時代は東京のステーキ店でアルバイトを経験する。アパレル業界に就職した後、バイトをしていたステーキ店へ転職、フランチャイズ方式でビジネス街を中心に20店舗のチェーン店を立ち上げる。同社の社長に就任するも、自ら直営に乗りだすべく1999年に独立、ステーキ&タコス「ガッツ・グリル新宿店」を開業する。その後は、ガッツ・グリル並びに焼肉食べ放題の「ガッツ・ソウル」を2年に1店舗というペースで出店、現在、都内に5店舗を構えている。

文:貝田知明  写真:トヨサキジュン
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