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第4回 次の日は違う店になっててもいい

これから起業する人達にこれだけは言いたいんだけど、お店ができた段階っていうのは、何も描かれていない状態のキャンバスだと思うんですよ。店のコンセプトは決まっている、料理も決まっている、お皿も器も揃っているでしょう。でも、お店っていうのはやってみなければわからないもの。始めてから試行錯誤して、育てていくのがお店なんです。その時にダメだったら、次の日に変えればいいんですよ。ある料理を出して注文がなかったら、違う料理に変えちゃえばいいわけです。そうこうしているうちに、開店当初とは、全然違うメニューになっていて、まったく違うコンセプトになっているのは「成長」なんですよ。

てやん亭゛西麻布店
てやん亭゛西麻布店

だから、オープンしてお客が来ないって悩んでいるのは絶対にダメ。例えば、8月1日にオープンしたとして、その日にお客さんが3人しか来なかったら、大体の人は3人しか来なかったと思うんですよ。でも、僕は3人も来たじゃないかと考える。来年の8月1日に、その3人が10人ずつ連れてきてくれれば30人になるじゃないかとね。 オープンしたその日から、来たお客さんに対する営業が始まるんです。そういう考え方が必要だと思うんですよ。だから、苦労して悩んでいる暇なんかないんです。例えば、僕は何か面白いことしようと思って、グレープフルーツ割りをフレッシュを絞るタイプにした。いまでこそ当たり前ですが、11年くらい前にそんなことやってる店はなかった。極端なことをいえば、とにかく他の店と同じことをやるのがイヤだったんですよ。毎日違うことができるのが飲食店の楽しさじゃないかな。お店は、ひとつの舞台。その日その日でお客さんも違うわけだから、当然接客する方法も違っていい。毎日台本が違っていいわけですよ。お客さんを楽しませる筋書きのない舞台。それが飲食店じゃないのかな。

ひと昔前の飲食業界は、こだわった内外装で必ず個室があるといった箱的主義が主流だったが、そういう時代は終って、素材重視や専門店などのシンプル重視の時代になってきている。僕の会社でも、2年前から博多串焼専門店を中心にしています。美味しい素材に、良い塩をつけて炭火で焼く。そういった分かりやすさだけで、お客さんは喜んでくれる。時代の流れとかお客さんの嗜好性に合わせて変えていけばいいんです。といっても、シンプルにこだわるのは、実は大したことができないというのが理由だったりします。アルバイト含めてスタッフ40人位いますが、実は調理師は数えるほどしかいない。料理に関してはみんなド素人。ギターでいったらAマイナーしかできない。高度なテクニックのバンドに憧れはあるけど、単調なコードでいかにいい歌を作るかにこだわっている。シンプルといえば聞こえはいいが、何もできないんですよ(笑)。



岩澤博

岩澤 博

1961年生まれ。アパレル営業を経て飲食業を志し、楽コーポレーションの宇野隆史氏に師事。5年間で開業資金1000万円を貯め、1993年西荻窪に「てやん亭゙」1号店をOPENさせる。現在は表参道、西麻布などを中心に大人の隠れ家的居酒屋を展開。スタッフ教育にも尽力し、新たな起業家を輩出するなど、熱い挑戦を続けている。

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