海外に活路を求める。その課題と解決策を探る ~海外飲食店のITをサポートする 株式会社寺岡精工~

海外に活路を求める。その課題と解決策を探る 海外飲食店のITをサポートする株式会社寺岡精工

国内の飲食マーケットが縮小する中、海外に活路を求めている飲食企業は少なくない。しかし、海外で店舗展開するのは国内での展開にはない課題が少なからず存在する。外食ドットビズでは、飲食店の海外進出に際しての課題と解決策を飲食業に関わる先人たちの経験から探り、情報として提供していきたいと考える。
今回は、海外飲食店の店舗ITを支える株式会社寺岡精工の代表取締役社長 寺岡和治氏にお話をお伺いした。

第4回 飲食マーケット、生活環境など中国の現状とは?

第4回 飲食マーケット、生活環境など中国の現状とは?

− 進出当時と比べて、現在の中国の生活レベルはかなり違いますか?

海外に活路を求める。その課題と解決策を探る 海外飲食店のITをサポートする 株式会社寺岡精工【 寺岡社長 】(以下、敬称略) 格段の差があって、まるで違う世界のようです。汚い話ですが、当時のレストランは、どこも汲み取り式トイレでしたからね。ホールまで臭うところもありました。今はそんなレストランはどこにもありませんね。サービス面でも変化が現れています。社会主義の流れが強かったからでしょうが、当時は “ くれてやる ” ” やってやる ” という感じがありました。現在の中国のレストランは日本以上のサービスがあるかもしれません。お店に行くと、「 光?(いらっしゃいませ) 」 と心から歓迎されているように感じます。レストラン間の競争が激しいという背景があるからだと思います。日本人の接客コンサルタントを雇ったりして一生懸命勉強しているようです。ホスピタリティ精神が出てきたと思いますね。

海外に活路を求める。その課題と解決策を探る 海外飲食店のITをサポートする 株式会社寺岡精工− 競争が激しいということは店舗の数も増えているのでしょうか?

【 寺岡 】 圧倒的に現地資本のレストランが多いですが、上海などはすごい勢いで増えています。日本企業ではサイゼリアさんやワタミさん、欧米系ではマクドナルド、KFC、スターバックスなどの国際ブランドが積極的に出しています。それでも99%近くが中国資本のレストランじゃないでしょうかね。

− そういう中で、日本の飲食店が中国に進出する素地はあるのでしょうか?

【 寺岡 】 充分にあると思います。和食居酒屋やラーメン屋で成功している企業があるように、日本食といわれるものは中国でも人気がありますから。

海外に活路を求める。その課題と解決策を探る 海外飲食店のITをサポートする 株式会社寺岡精工ラーメンはすごく人気があるんですよ。弊社のお客様で、北京を中心にショッピングセンターを運営されている会社の幹部の方々が来日された時、「 日本で食事をされて何が一番美味しかったですか 」 とお聞きしたら、「 札幌のラーメンが一番美味しかったです 」 とおっしゃっていました。雪まつりを見にいかれたのですが、本場の札幌ラーメンは中国人に受けがいいようです。こちらは、今日は日本料理、明日はフレンチと知恵を絞って歓待したのにラーメンに負けてしまいました(笑)。ラーメンは中国が本場じゃないのかと質問をしたら、「 全然違う。あんな美味しいラーメンは中国で食べたことがない 」 とおっしゃっていました(笑)。

海外に活路を求める。その課題と解決策を探る 海外飲食店のITをサポートする 株式会社寺岡精工確かに中国やシンガポールの社員が日本に来ると、社内のカフェテリアで食事をするのを楽しみにしているんですね。何がお気に入りかというとラーメンです。彼らも 「 ラーメンはれっきとした日本食だ 」 と言っていますね。中国はまだまだ伸び盛りで、新しいものに対する許容度や関心度が非常に高いですよね。日本も高度成長期の時には新しいものを一生懸命探して、早く取り入れようという意欲が高かったじゃないですか。今の中国はまさにそんな気概が満ち溢れていますよね。



株式会社寺岡精工
寺岡和治氏

株式会社寺岡精工

http://www.teraokaseiko.com/

会社概要 1934年11月(昭和9年)に、「はかり」メーカーとして創業、一貫して先進技術を追求する姿勢で、計量機器から情報機器へとはかりを進化させ、業界のリーディングカンパニーとなる。80年代からはスーパーなど流通業界向けのPOS事業を展開、90年代には高度情報化時代に対応すべく、POSや計量包装機、電子棚札などすべての製品をインターネットでつなぐシステムを開発するなど画期的な製品を市場に投入してきた。近年になって外食産業に参入、ASP型フードサービス統合システム「Delious(デリオス)」やペン型オーダー端末など最新技術を駆使した商品やソリューションを提案している。

代表者 代表取締役社長 寺岡和治

経営理念 経営革新と新技術により、世界市場における新しい価値の創造を企業活動の基本理念とし、もって顧客、取引先、社員ともども真の繁栄を期する。  

取材協力 ホスピタリティソリューション事業部 ソリューション営業部 次長 鹿野浩二氏

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