情報システムでホスピタリティレベルを向上させる -新しい常識を創造する株式会社寺岡精工のフードサービスソリューション-

情報システムでホスピタリティレベルを向上させる 新しい常識を創造する株式会社寺岡精工のフードサービスソリューション

ペン型オーダー端末やタッチパネル式券売機など、外食産業向けに新たなシステムを提案している株式会社寺岡精工。フードサービスソリューションの企業としては後発参入となるが、独自の視点と切口によって誕生した商品やシステムは斬新なもので、飲食店の新サービスになるという声も多く聞かれている。
今回は、代表取締役社長・寺岡和治氏へのインタビューを通して、外食産業の活性化に貢献する“ホスピタリティ・ソリューション”を考察してみる。

第3回 オーダーを利用者側に委ねるのは手抜きではなく新しいサービス!

第3回 オーダーを利用者側に委ねるのは手抜きではなく新しいサービス!

― 実際に外食産業に参入されて、店舗の皆さんの反応はいかがでしたか?

情報システムでホスピタリティレベルを向上させる 新しい常識を創造する株式会社寺岡精工のフードサービスソリューション【 寺岡氏 】 長年我々のメインのお客様だったスーパーマーケットは、いまでも 「 標準化 」 というのが最大のテーマです。一方、飲食業のお客様とお付き合いをして感じたことは、競争の軸が 「 個性 」 にあるということです。だから、お話をしていて楽しいですね。こちらから 「 こういうアイデアはどうですか? 」 と聞くと、「 それ、おもしろいね 」 と聞いてもらえる。これがスーパーだと、「 どこで使ってるの? 」 とか 「 まだ標準じゃないよね 」 といった反応です。成功事例ができたら持っておいでという感じなんですよ。

飲食店の方に、“ しゃべるペン ”(ペン型セルフオーダリングターミナル「DeliTouch」)をお見せした時の反応は驚きでした。サービス業の典型である飲食店にとって、オーダーテイクは非常に重要な仕事です。その部分をお客さんにやらせるというのは言語道断だと言われるかもしれないとビクビクしながら提案していました。しかし、予想に反して 「 おもしろい 」 と言っていただけるのです。いくつかのお店でトライしていただいたところ、「 これは手抜きではないから、心配はいらない 」 「 むしろ、お客さんには “ 新しいサービスの形 ” として受け取ってもらえる 」 と評価していただけたのです。

情報システムでホスピタリティレベルを向上させる 新しい常識を創造する株式会社寺岡精工のフードサービスソリューションというのも、店に来たお客さんにしてみると、料理をオーダーをしたいのにスタッフが忙しそうなので気を遣って注文しなかったり、目の前にスタッフが立っていると急かされているようで、せっかくのメニューをじっくりと見る余裕がなくなったりということがあるからです。日本人のお客さんは、とくに優しいですから、決して急かされているわけではないのに、すばやく適当に注文してしまうことがあるのです。本当は、お客さんはお店のメニューブックを1ページ1ページ丁寧に見て選びたいはずです。でも、スタッフが横にいるから、それができないことがありますよね。だから、ペンを渡して自由にオーダーしてもらうというのは、「 お客さんにとってはありがたいサービスになるんだ 」 と飲食店の方から逆に教わる結果になりました。

情報システムでホスピタリティレベルを向上させる 新しい常識を創造する株式会社寺岡精工のフードサービスソリューションそれに、働くスタッフにとっては、かなりの時間が費やされていたオーダーテイクがなくなるので、本来の仕事ができるようになったというメリットもあるそうです。呼ばれたから注文を受けにいくのではなく、常にテーブルの状況を見られるので、タイミングよく灰皿を交換しにいったり、お水を注ぎにいったりと、お客さん一人ひとりに心配りができるようになったと言ってもらえました。ホスピタリティの向上という効果を実感していただけなのです。

―外食産業に参入するための部署に、フードサービス事業部やフードサービスセールス部といったものではなく、「 ホスピタリティソリューション事業部 」 と名付けられています。外食向けソリューションの部署に 「 ホスピタリティ 」 を冠する例が少ないですが、なぜ、この名称にしたのですか?

情報システムでホスピタリティレベルを向上させる 新しい常識を創造する株式会社寺岡精工のフードサービスソリューション【 寺岡氏 】 現在の飲食業の方々が追求しているテーマであり、それに対してお役に立ちたいという願いがあったからです。外食産業が個性を競争軸にしているのも、いろいろな意味でホスピタリティを追求しているからだと思います。新しいホスピタリティをお客さんに感じていただくために知恵を絞っておられる。そのお手伝いをして、役立ちたいという願いで 「 ホスピタリティ 」 を明確に打ち出したのです。最初はホスピタリティソリューションといっても、社内で理解されなかったですね。「 そんな名称では、顧客に伝わりません 」 と社員から指摘されたりと抵抗もありましたが、最後は私が押し切りました。いざ参入したときには、外食のお客さんには分かってもらえて、売ろうとしている本人たちが分かってないという状況でしたね(笑)。



株式会社寺岡精工
寺岡和治氏

株式会社寺岡精工

http://www.teraokaseiko.com/

会社概要 1934年11月(昭和9年)に、「はかり」メーカーとして創業、一貫して先進技術を追求する姿勢で、計量機器から情報機器へとはかりを進化させ、業界のリーディングカンパニーとなる。80年代からはスーパーなど流通業界向けのPOS事業を展開、90年代には高度情報化時代に対応すべく、POSや計量包装機、電子棚札などすべての製品をインターネットでつなぐシステムを開発するなど画期的な製品を市場に投入してきた。近年になって外食産業に参入、ASP型フードサービス統合システム「Delious(デリオス)」やペン型オーダー端末など最新技術を駆使した商品やソリューションを提案している。

代表者 代表取締役社長 寺岡和治

経営理念 経営革新と新技術により、世界市場における新しい価値の創造を企業活動の基本理念とし、もって顧客、取引先、社員ともども真の繁栄を期する。 

取材協力 ホスピタリティソリューション事業部 ソリューション営業部 次長 鹿野浩二氏

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