飲食業界で独立・開業を目指す起業家に授業と演習・ロールプレイングによって「経営の追体験」を提供ししている「テナントプラス・アカデミー」。ここでは、リアルな課題に立ち向かう知識とノウハウを教授し、独立開業を成功へ導く羅針盤となる実践講座を実施している。飲食店起業家を成功に導きたいとの想いを「テナントプラス・アカデミー」事務局長の高野賢一氏に伺った。
- 「 テナントプラス・アカデミー 」 の講座内容についてお教え下さい。
基本的に 「 ケーススタディ型授業 」 を用いています。これは、ハーバードビジネススクールや慶応義塾大学大学院ビジネススクール、グロービス等に代表される「実際の企業の事例を使い、ある課題に対して自分だったらどう考えるかを発案し、授業で仲間と活発な議論を行ない、自らの知見と他者のそれとを照らし合わせたり、気付いたことは引き出しに加えたりする」というスタイルです。「 予習~授業~復習 」 の3点セットで学び、教材は、テキスト / ケース / facebookなどを用います。
具体的には先ずケースを読み、その課題を解く為に テキストの知識やスキルを身に付けます。そして、指定された アサインメント(宿題)を提出してもらいます。 授業では課題を中心に周辺事例を踏まえながら、グループ内で意見統一。さらにグループ毎に意見交換(ディベート)を行ない、そのクラスとしての結論を導き出していきます。
Facebookは、受講生限定でグループ機能を使い、予習 / 復習で疑問点、不明点があればfacebookで質問できる機能を持たせています。質問に対しては、24時間以内に回答するようにしています。回答は、講師や事務局のみならず、他の受講生の意見交換もOKとなっています。また、fb限定の課題、これは任意です、が出され、クラスメート同士で活発な意見交換が行なわれるようにしています。普段の連絡事項、飲み会の案内、仲間の店の開業情報やそこへの訪問ツアー(飲み会)等の案内など、あらゆる情報交換ツールとして利用しています。
- 逆に学ぶ方にとって、知識を身に付けるために必要な心構えはどのようなことですか?
予習が前提の授業スタイル(=ケーススタディ)なので、入念な準備がないと授業についてこれないばかりか、お互いの知見を戦わせるので仲間に失礼になります。従って、しっかりと継続できる力と意識が必要ですね。それと、ケースにどっぷりと入り込み、自分の問題として解決を図るようにしないといけません。なぜなら、このカリキュラムの主眼の一つが経営の追体験にありますから。
とはいえど、気持ちさえしっかり持っていれば、着いて来られないことはありませんから、心配はしないで下さい(笑)。
講義は、全7コマで、プラスワンとして、プロのコンサルタントを前にして、自らつくり上げた事業計画を発表する機会を得ることができます。ここでは、あなたの独立・開業に関する悩みや課題に対して親身に相談に応じ、解決への道を提示します。さらに最優秀者には開業資金が支援されるチャンスもあります。
- 一期生の方々の感想にはどのような声がありましたか?
「 未知の知識を得られる 」、「 同じ課題に対しても様々なアプローチがあることに驚いた 」、「 真逆から考えることで新しい発見がある 」 など、概ね好意的な感想が多かったですね。
- 最後に、「 テナントプラス・アカデミー 」 生に期待することをお聞かせ下さい。
繰返しになりますが、ビジョンとミッションの明確な経営者になり、ビジョンとミッションが明確な店舗づくりをして頂きたいと思っております。これも繰返しになりますが、決して卑屈になることなく、プライドを持ってこの仕事に向き合って欲しいと思います。それと、人材育成の面では、次の世代の経営者を育成できるような環境を作って欲しい、業態開発の面では、世の中の価値を変えるような業態、事業を興して欲しいと願っています。
私ども 「 テナントプラス・アカデミー 」 では、一人でも多くの独立開業希望者に対して有用な講義という 「 サービス 」 を展開していきますので、心から、新しいタイプの経営者として飲食店経営に従事して頂きたいと祈念しています。
高野賢一氏
1964年 長野県松本市生まれ
1986年 信州大学経済学部卒
1986年 株式会社ワイズフォーメン ヤマモト入社
1990年 株式会社ジャパンライフデザインシステムズ入社
1997年 株式会社ひらまつ入社
1998年 同社マーケティング担当取締役に就任
2008年 株式会社コンプリートコネクション創業
2010年 飲食店のビジネススクール「プラウディッシュ」開講
2012年 起業家育成講座「テナントプラス・アカデミー」開講