世界各地で米国産ポテトの需要を拡大させるために、外食店向けのメニュー提案をはじめとするさまざまな販促やマーケティングを展開している米国ポテト協会。少子高齢化、健康志向が進む中でのメニュー開発、永遠の課題であるFLコストの削減など飲食店に求められる課題解決の一助のため、同協会では「Plus 1 Fry」を提案している。今回は、この「Plus 1 Fry」による売上&利益向上策についてお伝えしたい。
前回まで、“「Plus 1 Fry」は、売上や利益アップに繋がる”、“フライドポテトメニューはアルコールドリンクとの親和性が高く、シナジー効果による出数アップに繋がる”ということをお伝えしてきた。「面白く、興味深く読ませてもらった」などとの反響をいただいた一方で、「なぜ、米国産ポテトなの?他の産地じゃ駄目なの?」という声もいただいており、事実、米国ポテト協会が各種展示会に出展した際にも、「米国産ポテトの何が良くて勧めているのか?」という質問も少なくないとのことだ。 これらを踏まえ、今回は、“外食でポテトメニューを展開するなら、米国産ポテトがおススメ!”という観点で話しを進めていきたいと思う。
日本においても、縁日などでよく見かける「じゃがバター」には「男爵薯(だんしゃくいも)」、カレーなどの煮物には「メークイン」などとジャガイモの品種を耳にすることがあるが、米国産ポテトにおけるメインの品種は「ラセット種」と呼ばれる品種だ。「ラセット種」は、中~大型で、楕円形または少し平らな卵型のポテト。網目模様のついた薄茶色や褐色の皮と白色や淡黄色の身が特徴で、でんぷん質が多いため、加熱するとふわっと軽くホクホクとした食感になり、皮は噛み応えがある。マッシュポテトやベイクドポテトにも向いているが、揚げるとカリっとしてきつね色になり、また、サイズが大きいので、長く、ボリューム感のあるフライドポテトにすることができる。
実は、外食産業向けに提供されている米国産冷凍フライドポテトは、多種多様なので、使いこなせば、味、歩留まり、パフォーマンスが飛躍的に向上する。
カットの方法から成型まで、米国産冷凍フライドポテトには様々な形状があるので、トッピングに合わせたカットが選べたり、いま流行の“SNS映えのする見た目”や食感にこだわったメニューをつくることができる。また、一般的にはポテトをカットして、そのまま冷凍したものが主流だが、米国産冷凍フライドポテトには、揚げたてのサクサク・ホクホク感を長く持続させるために、じゃがいもでんぷんなどの衣でコーティングした商品もある。これを使えば、揚げたてのようなしゃきっとした姿と色で、食感のホールド時間をアップさせることもできるので、食材ロスを減らしたり、テイクアウト用など揚げたてを食べることが難しいメニューにも対応できる。
例えば、「ストレートカット」や「シューストリング」のより長い形状の製品を使えば、ボリューム感がでてケース当たりのサービング数を増やすことができ利益向上につながる。また、ワッフルのようなユニークな形と厚めにカットした「バスケット ウィーブカット」は、クリスピーな食感で、ソースにつけたり、トッピングをして食べるのに向いているので、特製のスパイスやバターでオリジナルのメニューが作れる。「俵型ハッシュドポテト」なら山盛りにしてボリューミーに盛り付けたり、均等に並べれば、綺麗な見栄えにしたりすることができる。
以上のように、「ラセット種」をメインに使った米国産ポテトは“万能ポテト”なので、新たなポテトメニューや「Plus 1 Fry」の際に、使われては如何だろう。
米国ポテト協会
【事業概要】
全米2,500を超えるポテト生産者を代表する非営利団体で、世界各国で米国産ポテトの普及、販促に努めている。日本代表事務所では、飲食店・ホテルはもとより、卸・小売、食品メーカーなど外食産業の各業態に応じたサポート・プログラムも提供。メニューやレシピの開発、技術的サポート、店内デモンストレーションの実施、POPツールの制作、企業協賛などを行っている。
世界のポテト料理「ポテトエアラインズ」
http://www.potatoairlines.com/
ポテト協会本部サイト
http://www.potatoesusa-japan.com/
取材協力:米国ポテト協会 日本代表事務所 プログラムマネージャー 友田理絵氏