世界各地で米国産ポテトの需要を拡大させるために、外食店向けのメニュー提案をはじめとするさまざまな販促やマーケティングを展開している米国ポテト協会。少子高齢化、健康志向が進む中でのメニュー開発、永遠の課題であるFLコストの削減など飲食店に求められる課題解決の一助のため、同協会では「Plus 1 Fry」を提案している。今回は、この「Plus 1 Fry」による売上&利益向上策についてお伝えしたい。
米国ポテト協会は、全米2,500に及ぶ商業用ポテト生産者のためにマーケティングを行う団体で、フローズンポテト、ディハイ(乾燥)ポテト、生鮮ポテト、チップス加工用ポテト、種イモの5種類のポテト製品の販促を実施している。同協会では、ポテトやポテト製品の販売は行っておらず、世界中の飲食店や小売店などの収益拡大に寄与する情報やサービスを提供している。
現在、米国ポテト協会 日本代表事務所では、「Plus 1 Fry(プラス・ワン・フライ)」を提案している。
飲食店にとって、オペレーションの負担が軽く、メニュー開発も比較的簡単なメニューの一つがフライドポテト。「Plus 1 Fry」は、定番のフライドポテトに、もう1品グレードアップしたフライドポテトメニューを加えれば、比較的簡単に売上アップにつながるというメニュー戦略のこと。メニュー開発が容易で、「和える」「かける」のひと手間なためオペレーションの負担が少ない。そして、来店客に選べる楽しさを提供できるため、2品の相乗効果によって、結果的に売上アップにつながるという考えだ。さらに、元来ポテトは低原価な食材のため利益アップにもつながるのだ。
この提案の背景には、「フライドポテト」が売上向上に寄与すると共に、利益を生み出す商材であることを飲食店の経営者にもっと知ってもらいたいとの想いがある。さらに、米国産ポテトが「フライドポテト」に最適な素材でもあるからだ。
米国産ポテトの主力である「ラセット種」は、でんぷん質が多く、水分が少ないため、揚げると外はカリカリ、中はホクホクとした食感になる。また、サイズが大きいので、長いフライドポテトにすることができる。この長さが利益に直結する。同じ重量のフライドポテトを、同じサイズの容器に入れた場合、ボリュームアップしているように見え、見栄えが良くなる。つまり、少ない量でボリューミーな見栄えの良いフライドポテトを提供することができるのだ。
さらに、形状も、一般的なストレートカットやシューストリングカット、皮付きのウェッジカット、網目カットなど豊富なので、お店のメニューに合わせて使うことができる。
「Plus 1 Fry」の主なバリエーションとして、「Dipping(ディッピング)」、「Topping(トッピング)」、「Loaded Fry(ローデッド・フライ)」が挙げられる。「ディッピング」は、別皿に入れたソースを添えて提供するスタイル。「トッピング」は、クリームチーズやベーコンなどの具材をフライドポテトにかけて提供スタイル。そして、今、米国で話題の「ローデッド・フライ」は、フライドポテトをソースや具材と一緒に盛り付けたボリュームたっぷりのメニューだ。次回は、「ローデッド・フライ」に関して深堀したいと思う。
米国ポテト協会
【事業概要】
全米2,500を超えるポテト生産者を代表する非営利団体で、世界各国で米国産ポテトの普及、販促に努めている。日本代表事務所では、飲食店・ホテルはもとより、卸・小売、食品メーカーなど外食産業の各業態に応じたサポート・プログラムも提供。メニューやレシピの開発、技術的サポート、店内デモンストレーションの実施、POPツールの制作、企業協賛などを行っている。
世界のポテト料理「ポテトエアラインズ」
http://www.potatoairlines.com/
ポテト協会本部サイト
http://www.potatoesusa-japan.com/
取材協力:米国ポテト協会 日本代表事務所 プログラムマネージャー 友田理絵氏