昨年は、食品偽装、原材料や原油の高騰など外食産業を取り巻く環境は非常に厳しいものがあった。その中でも少子高齢化、人手不足、人材不足など人事に関わる状況は悪化しつつある。
しかし、サービスが重要な要素である外食産業にとっては、「人がいないからサービスの低下は仕方がない」では済まされない。
そこで、外食ドットビズでは、人材教育が解決策の一つであると考え、他の産業では一般化しつつある ITを活用した教育・研修システムである“e-ラーニング”にスポットをあてる事とした。今回は、外食企業向け e-ラーニングの仕組を持つ株式会社プラネット社の協力のもと、外食企業における e-ラーニングのあり方を検証していきたい。
企業理念、コンプライアンス、接客技術、衛生管理、新メニューの調理・・・等々、競合が益々厳しくなる中、外食企業にとって従業員教育の範囲はさらに拡がり、内容も深くなっています。
正社員だけを定期的に集めて行なっている講習をパートやアルバイトにも拡げたい。店舗でのOJTや教育が期待する水準で行なわれているか、パートやアルバイトは教えられたことをちゃんと理解しているかを適時に掴んで手を打てるようにしたい。日々の通達や情報もきちんと全員に行き渡らせたい。
パート、アルバイトを含めた従業員の定着率を高め、店舗の総合力を高めるのに教育の浸透と情報の共有は欠かせないものとなっています。
従業員の定着率を高めて採用広告の経費を削減。新規採用に伴う時給アップ(既存の従業員に対するねじれ解消の時給アップも含めて)による経費増を抑える。そして何よりもモチベーションの高い顧客サービスで固定客を広げて売上アップを図る。外食企業にとって、従業員教育の充実は最重要課題の一つでしょう。
これまで、従業員教育の充実に e-ラーニングが効果を発揮することを述べて来ました。さらには外食企業が e-ラーニングを導入する上でハードルとなる問題点についても前回述べました。今回はこの集中連載の最終回として、前回挙げたハードルを解決する、外食企業向けに開発された私ども株式会社プラネットの e-ラーニングシステム ScoM ( エスコム = Smart communication Master ) についてご紹介させて頂きたいと思います。
e-ラーニング化する教育カリキュラムの構築
店長教育を強化したい、入店した新人を早期に戦力化する教育カリキュラムが必要。従業員全員で店舗の清掃から器具、備品の洗浄を徹底したい。企業によって教育に求める優先内容はいくつかに区分されると思います。では、マニュアルはあってもこの内容を e-ラーニング化するとなると・・・。
弊社の ScoM では、コンピューターシステム以前のこの問題を解決するため、外食産業での経験豊富なコンサルタントと共にe-ラーニング化のための基本教育カリキュラムを用意しました。基本カリキュラムをベースに、ご導入企業独自の仕様をアレンジ、ご導入企業専用のカリキュラムと台本のご提案します。教育コンテンツ作成のための準備からサポート致します。
自社で簡単にコンテンツ作成が出来る
外食店舗の場合、その企業が独自に開拓したフォーマットで競っており、教育のコンテンツも各企業独自のものが要求されます。さらに、設備の一部や使用する器材、ダスターや洗剤が変わっただけでも新しく更新されたコンテンツが要求されます。つまり、店舗内の細かな変更に対してマニュアルを追加更新するように、教育コンテンツも更新する必要があります。当然、外注でVTRを製作していては、期間もコストも追いつきません。ScoM では、そんな外食企業の条件に対応すべく、社内で簡易にコンテンツが作成出来るツールを提供しています。
元の素材は Word や Power Point でテキストと写真やイラストでの説明ページを作ってもらいます。それを ScoM のツールに乗せて、音声と共にモニターへのタッチペンで指示線を引き動きを加えます。さらにはホームビデオで撮影した動画も挿入可能。観る者の注意を引く分かり易いコンテンツが簡単、スピーディに、店舗内の更新に併せて最新のコンテンツが提供出来ます。
店舗にPCが1台しかなくても大丈夫
e-ラーニングですから、勿論、家庭のPCで学習することも出来ますが、店舗で学習したり、OJTと併せて教育内容の確認などを行うのに、PCが1台しかなく、それも発注などでほとんど空いていないということも珍しくありません。
ScoM では、店舗内のPCに加えて、教育コンテンツをモバイル型のゲーム機である株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの PSP ® 「 プレイステーション・ポータブル 」 で受講する環境も提供しています。モバイルの利用で、e-ラーニングの魅力である「 いつでも 」 「 どこでも 」 の範囲を大きく拡げます。店舗にPCが1台でも、受講者は各自が自分のID/パスワードを入力して使用しますので、1台を複数人が持ち回りで利用することも可能です。毎日の通達や他店の情報など、教育以外でも情報の全従業員への浸透を大きく促進します。
以上、ScoM の特徴を簡単に述べさせて頂きました。もっと詳しくご案内したいのですが、紙面の都合上、この場ではここ迄とさせて頂きます。もっと詳しくお知りになりたい方は是非、以下へ電話かメールでご連絡下さい。詳しい資料などもお送り致します。
株式会社プラネット 第1営業本部 ScoM 担当
電話 : 03-3479-6756 e-mail : suishin@pnet.co.jp
最後に、6回に渡ったこの記事をお読みくださった皆様に厚くお礼を申し上げます。誠に、有難うございました。
株式会社プラネット
1984年設立。POSシステムを中心に一貫して流通業へのソリューション提供を手掛ける。
システム開発からデーターセンターとしての情報処理サービス、さらには稼動後のヘルプサポートまでワンストップで提供する。
今年より外食企業向けe-ラーニング・システムScoMの販売を開始する。
記事提供 : 株式会社プラネット