OFSC、2011年度総会・全体会を開催 ~「標準接続規格」を実装の時代へ

OFSC、2011年度総会・全体会を開催「標準接続規格」を実装の時代へ

一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム(OFSC)は、ITの重要性を啓蒙するとともに、費用対効果の高い仕組みを外食企業が採用できるよう日々活動している。外食産業の各システム・機器を効果的に繋げるため、「標準接続規格」の開発を活動の柱にしているが、2010年度からは現場での実装に取り組んでいく。今回は、去る6月に東京・市ヶ谷の法政大学ビジネススクールで行われた総会・全体会の内容を紹介するとともに、同会顧問のきわむ元気塾社長である横川竟(きわむ)氏(すかいらーく創業者の一人)の特別講演の模様をお届けする。

第1回 平成22年度事業報告書および平成22年度決算書類の承認の件|平成23年度事業計画の承認の件|部会・分科会報告|OFSC標準準拠製品の紹介

総会:議題1 平成22年度事業報告書および平成22年度決算書類の承認の件

事業報告書および決算書類が監査報告書とともに審議され、 賛成多数で承認決議された。

平成23年度OFSC総会の模様総会:議題2 平成23年度事業計画の承認の件

事業計画書(案)ならびに収支予算書(案)が審議され、いずれも賛成多数で承認決議された承認決議された。

 

部会・分科会報告

フードサービス部会会長の永井氏フードサービス部会

部会長の永井正彦氏 (モスフードサービス) より活動報告が行われた。直近の部会では、震災を振り返り、さまざまな対応について可能な限り情報共有し、今後の対策に活かすことが話されている。

店舗システム分科会

店舗システム分科会会長の酒井氏と中村氏分科会長の酒井敏成氏 (エプソン販売) より、OFSC標準接続規格の普及活動について報告があった。「 ホテレス2011 」 では、エプソン・スター精密製プリンタ・寺岡精工端末を使用したデモ機を出展。また、次世代POS研究会など各種外部団体への働きかけを強化していることが伝えられた。また、今後の活動計画については、店舗システム分科会が強力に実装事例の作成を進めていくことが明らかにされた。会員店舗にはPOSやOESテスト導入の検討、システムベンダーには標準規格を使用したシステム開発の検討を依頼した。

また、接続規格の概要を説明した同分科会の中村英雄氏 (セイコーエプソン) からは、2011年は標準接続規格が実装される年にしたいとの報告もあった。店舗システム分科会は、「 未来の標準から現実の標準へ 」 を合い言葉に活動を進めていくとのこと。

厨房システム分科会

厨房システム部会の加味氏分科会員の加味尚氏 (エスアイアイ・データサービス) より、OESと厨房機器の標準接続規格の策定に関して、活動報告が行われた。活動実績のひとつとして、24時間営業ファミリーレストランの厨房機器をモデルに、OES連携による省エネ効果を示すシミュレーションが報告された。オーダーが少ない時間帯の電力消費を抑えるため、調理前後のアイドルモードで省エネ制御すると、フライヤ・グリドル・チャーブロイラ・ゆで麺器の4機器合計で年間45万円分を削減できるという結果が出た(厨房機器使用料全体の役28%に相当)。今後は実店舗での実証実験により効果を検証する予定とのこと。

セールスプロモーション分科会会長の湯澤氏と倉橋氏セールスプロモーション分科会

分科会長の湯澤一比古氏と分科会員の倉橋正幸氏 (エスアイアイ・データサービス) より活動報告があり、昨今外食企業でも注目が集まっている 「 Faceboook 」 に関する調査結果が伝えられた。「 Faceboook 」 の機能や特性などを整理した上で、今後の活動として、「 外食企業が利用する際に有効な方法 」 や 「 ユーザー情報へアクセスできるFacebookのAPI (アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を利用したシステム構築例 」 を提案していくとのこと。

 

全体会 OFSC標準準拠製品の紹介

実機によるデモでスマートレシートプリンターを紹介するエプソン販売の井田氏エプソン販売/
スマートレシートプリンター

エプソン販売の井田博之氏より、製品概要の説明とデモンストレーションが行われた。「 スマートレシートプリンター 」 は、OFSC Driverの機能をプリンタ内に搭載しており、PCレス/Driverレスで簡単に印刷できるようになっている。Webアプリケーションからの直接印刷、iPadやスマートフォンからの印刷指示が可能であるため、クラウドを活用したシステム構築に便利といった特徴がある。本体形状はエプソンTMシリーズと同じであるため、店舗のカウンターなど狭い部分にも設置可能となっているそうだ。

※横川竟氏による特別講演 「 外食産業を元気にするには 」 は次回掲載



一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム(OFSC)

一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム(OFSC)

http://www.ofsc.jp/

OFSCは、外食産業のIT活用を更に促進するために活動している団体であり、外食企業並びに外食企業を支えるIT企業が、共に健全な成長をしていくことを目指している。

そのための理念として下記の2点を掲げている。

1.「外食産業を支えるインフラとしてのITシステムの将来像」をつくりあげる
2.外食企業が直面する「日々の課題」に対しての解決策を検討・実行する

日々の活動は、課題ごとに分科会を設け、それに関連する会員が参画し検討・実行を行い、年3回行われる全体会議にてその成果を発表している。

■現在活動中の分科会
店舗システム分科会 企業システム分科会 仮想店舗分科会 マルチベンダー保守分科会 厨房システム分科会

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