外食事業における店舗経営の根幹と言われる“QSC”。飲食店を経営する方々は、様々な手法でQSCを管理していると推察する。厳しい経営環境が続く外食業界、今だからこそ、店舗のQSC力を高め、顧客満足度の向上と他店舗との差別化を図る必要があると考える。今回は、“QSCの見える化”を実現し、システムとして提供するNECの協力のもと、「QSC管理」のあるべき姿をひもといていきたい。
前回、「 QSC管理 」 の現状として、「 全社的な情報共有 」 までできていないようであると述べた。外食企業の中には、QSCマニュアルを作成し店舗毎に徹底している企業もあるが、これだけでは、他店と比較して自店がどのレベルに位置するかがわからないであろう。また、店舗管理者がQSC管理項目をフォーマット化した紙を用い店舗でのチェックを行う方法を採用している企業もある。この方法だとオフィスに戻ってからPCに再入力が必要となるので店舗管理者の負荷が大きくなり、評価結果がでるまでのタイムロスによりタイムリーな情報共有ができないばかりか、分析・指導まで手が回らないことになる。
NECの 『 NeoSarf / FoodService 「 QSC管理サービス 」 』 は、IT技術を活用し、QSC管理をシステム化することにより迅速で効率的な 「 全社的な情報共有 」 を実現し、見える化することにより現状認識と店舗への指導を実現する。
「 QSC管理サービス 」 の具体的な流れを見ていきたい。
「 QSC管理サービス 」 では、持ち運びが便利なタブレット端末を使用。操作は至って簡単で、画面に表示されている評価項目に対して、「 最良 」 「 良い 」 「 標準 」 「 悪い 」 「 問題 」 のいずれかのボタンをタッチするだけある。全項目の評価チェック後に保存をするとレポートが自動生成される。
評価項目の内 「 悪い 」 「 問題 」 は改善を要する事項である。これに関しては、写真画像を用いたり、コメントを用いたりすることにより具体的にすることで、FCオーナーや店長などに対して、わかりやすく指導をすることができる。
評価チェック終了後に生成されたレポートには、“ Q ” “ S ” “ C ” それぞれが点数化により評価される。グラフには、各項目ごとの分布とともにエリア平均など他店舗との比較も一目でわかる。また、過去の調査からの推移や売上との比較なども明示される。分析結果と改善点を用いて店舗指導を行うことが可能となる。
QSCの評価レベルを見える化することによりQSCのあるべきレベルが常に自覚でき、他店舗との評価や売上実績との比較・分析を行うことで店舗運営の継続的な改善をサポートする。つまり、店舗経営の改善力を向上させるための大きなツールなのである。
また、IT技術の進歩により、日本国内に広域な高速無線ネットワーク網が構築された。これにより、「 QSC管理サービス 」 で登録されたデータは、場所を選ばず本部へ送信することも可能となり、本部サイドでもリアルタイムに閲覧が可能と、まさに 「 全社的な情報共有 」 が実現できるのである。
なお、『 NeoSarf FoodService 「 QSC管理サービス 」 』 は、クラウドサービスを採用しているため、タブレット端末の機種を選ばないが、NECが提供するタブレット型パネルコンピュータ 「AGT10」 を活用すれば、業務用端末として 「 安心の長期供給・長期保守 」 や飲食店舗内に使用を考えた 「 水に強いIP54準拠の防滴・防塵性能 」 などのメリットがある。
以上のように『NeoSarf FoodService 「QSC管理サービス」』は、QSCの管理業務を簡便に遂行することができる。すでに大手はもちろん中小の外食チェーンでの導入も始まっており、今後更に“QSC”に注力していこうと考えている飲食店にとっては、管理手法における選択肢の一つになるのではなかろうか。
外食業クラウドサービス 「NeoSarf/ FoodService」
http://tr.webantenna.info/rd?waad=Qzj5TSE2&ga=WA8O62-1
日本電気株式会社
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