フードサービスビジネスの視点を知る ~外食応援団 新業態提案の現場から~

フードサービスビジネスの視点を知る レポート by 前城幸代 外食応援団体 新業態提案の現場から

市場規模24兆円強といわれる巨大な日本のフードサービス業界を側面から支援する企業・団体は数多く存在する。日本のフードサービス企業の多くは、その経営理念に『「食」を通じて、消費者の生活の中に“豊かさ”や“楽しみ”を提供するとともに“健康”や“安全・安心”を提供する』と謳っているが、側面から支援する企業や団体も同じ目的を持って日々活動していると信じたい。
外食ドットビズでは、日本のフードサービス業界を側面から支援する企業や団体の活動の実態をきっちりと見た上で、皆様に情報提供をして行きたいと考えている。今回は、その第1弾として、「創・食Club」による新業態提案セミナーの様子を外食ドットビズ編集部の紅一点(?)前城幸代がお届けする。

第3回 「イタリアンバール」を日本の軽食文化にぜひとも加えてほしいです!

第3回 「イタリアンバール」を日本の軽食文化にぜひとも加えてほしいです!

いよいよ、前城のレポートも今回が最後です。イタリアンバールという業態についてまとめてみようと思いますが、その前に、おもしろい厨房機器があったのでご紹介します。余談ではありますが、私の会社には福本龍太郎という社長がおりまして、外食ドットビズでは海外特派員としていくつかレポートを書いています。私は 1度も海外に行ったことがないのに、このシャチョーは3回も取材旅行に行っています。ちょっと許せませんが、記事だけは読んでやって下さい。話を戻しますと、この社長が自宅に小型機器を導入するほどの厨房機器好きで、その影響で私も興味を持たざるを得なくなっているのです

厨房機器オタク 福本龍太郎レポート です。読んでやって下さい m( __ __ )m

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フードサービスビジネスの視点を知る ~レポート by 前城幸代 外食応援団 新業態提案の現場から~前回お伝えした試食コーナーを歩いていると、1m程先に水蒸気を盛んに出している不思議な機械がありました。じっと見ていると、営業マンらしき方が近づいて来られました。「 これは、何ですか? 」 とお聞きすると、「 冷凍麺の解凍機です。バールでパスタを提供するためには、乾麺を茹でている時間はないですよね。これなら60秒ほどでパスタができるんですよ 」 というお答え。えっ?1分でパスタができちゃうの!?

確かに今回のセミナーをお聞きしていて、日本では本格的な料理を出さないまでも、パスタくらいなら出してもいいのではないかなと思っていたところです。何てピッタリな機械があるんでしょうと、ビックリしてしまいました。

その営業マンさんによると、 20年前から販売している機械だそうです。勉強不足でスイマセン。120℃以上のドライスチームをショットで冷凍麺にかけて解凍するので、お湯による解凍と違ってパスタにダメージを与えないというのが大きな特長だそうです。これによって、品質の高い、アルデンテの食感をそのまま再現したパスタを短時間で作ることができるそうです。あとは、オール電化&省スペースなので、設備投資が低いというのもポイントでした。

フードサービスビジネスの視点を知る ~レポート by 前城幸代 外食応援団 新業態提案の現場から~バールで使うときのメリットとしては、簡単操作なのでアルバイトの方でも美味しいパスタを作ることができるし、短時間解凍なのでお客様をお待たせすることなく提供ができ、回転数アップにもつながること。それに、冷凍麺はポーションごとに作れるので、ロスが出ないのもいいですね。

説明を聞いた最後に、「 で、どちらの会社で作られているものですか? 」 と伺ったら、「 日清フーズです 」 とのお返事…。日清フーズといったら、あのパンケーキやマ・マースパゲッティを売っている日清フーズですよね…。食品メーカーが厨房機器を売っていることを初めて知った初秋の昼下がりでした。しかも、プロントをはじめ、いろいろな店舗での導入実績もすでにあるそうです。外食ドットビズの仕事をしていながら、本当に知識不足の自分にショックを受けながら パスタ解凍マシン を見つめつつ帰路につきました…。

で、終わらせたら駄目なんですよ。ここからが第3回の本編である、イタリアンバールのまとめです。ちゃんとお付き合いくださいね。

イタリアンバールの店舗形態ですが、カウンターでの立飲みが基本です。お店に入ったら、まずはレジで支払をしてからレシートをカウンターに持って行くのです。最近の POSレジは、打ち込んだ商品情報が厨房のプリンターから調理指示伝票になって出るものもあるそうです。それを使えば効率的でいいかもしれませんね。店舗面積が大きめの場合は、テーブル席を作ってカフェタイプ併設にしてもいいようです。

メニュー例としては、次のようなものがあります。

フードサービスビジネスの視点を知る ~レポート by 前城幸代 外食応援団 新業態提案の現場から~-ドリンクメニュー例-

  1. エスプレッソコーヒー
  2. アレンジコーヒー
  3. カプチーノ・カフェオーレ
  4. 紅茶・ハーブティー
  5. ジュース類
  6. ビール類
  7. ワイン類 (グラス売りが基本)
  8. カクテル・リキュール類

 

フードサービスビジネスの視点を知る ~レポート by 前城幸代 外食応援団 新業態提案の現場から~-フードメニュー例-

  1. パニーニ・サルティンボッカ(主流はハード系)
  2. ピタ・ピアディーナ・ラップ(ソフト系)
  3. サンドイッチ
  4. 切り売りピッツァ・フォカッチャサンド
  5. デニッシュ類(ブリオッシュ・コルネットなど)
  6. ドーナツ類
  7. デリ類(コロッケなど)
  8. 製菓(基本的にはポーション売り)
  9. ジェラート
  10. パフェ(ジェラートとフルーツなど)

今回、初めてイタリアンバールという業態を知りましたが、「 非常に魅力的なお店だなぁ 」 というのが私の正直な気持ちです。朝昼夜と時間に関係なく使えるのがいいですね。このような業態が日本でも増えてくれば、いいなぁと思います。今回このレポートを読んでくださった方の中から、お 1人でもイタリアンバールに興味を持ち、お店を作っていただけましたらこの上ない喜びです!!

また、今回の 「 創・食Club 」 のように外食産業をいろいろな側面からサポートしている、いわば 「 外食応援団 」 の存在も知ることができました。私たち外食ドットビズでも、こういった会社や団体をこれからもご紹介していきたいと思いますが、外食産業に関わる皆様も何か知りたいことや困ったことがありましたら、ご相談されてはいかがでしょうか。

これで、私のレポートを終らせていただきますが、つたない文章で大変失礼致しました。これからは、本業のサイト制作に戻って外食ドットビズに協力していきます。長期間にわたりお付き合いいただきましてありがとうございました。



前城幸代

前城幸代

19○○年 沖縄県出身
1993年から7年間、某パブチェーンで飲食店に勤務。浜松町のお店ではマネージャーを経験。
その後、ソフトウェアハウスでWEBサイトに関わる仕事に従事。
2007年より外食ドットビズの制作担当。

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