料理の値段をお客様が決めるイベント型レストランが東京・赤坂に登場した。テーブルスタジオタキトークッキングスクール を運営する株式会社キッチンアンドテーブルが中心になって進めている「THE CHEF’S BANK 値決めレストラン」である。このレストランは単なるイベントではなく、シェフのための開業支援、転職支援、さらには開業前のファン顧客獲得という目的を持つ。今回はこの取り組みと実際に参加したリポートをお届けしたいと思う 。
読者の皆様は、そろそろ 『 シェフズバンク 』 と 『 THE CHEF’S BANK 』 が混同されてきたと思われるので、ここであらためて確認したいと思う。
『 シェフズバンク 』 は、スキルはあるが、人脈や資金が不足しているために開業ができない、独立志望のシェフに対して創業支援を行うシステムを指す。
『 THE CHEF’S BANK 』 は、イベント型のレストランで、1つは創業支援の1部を担い、独立志望のシェフと投資家とのマッチングを目指し、もうひとつは、既存のレストランで腕試しをしたいと考えるシェフと外食企業の担当者や飲食店のオーナーとのマッチングを目指すものである。
では、シェフズバンクとはいかなるものか?瀧藤久夫社長にお聞きした。
【 瀧藤社長 】 前回お話した THE CHEF’S BANK とかぶるところがありますが、まず “ 開業したい ” とか “ よりよいお店で働きたい ” などと熱い思いやチャレンジ精神旺盛なシェフの方に登録していただきます。登録の際にはシェフとの面談や料理試食などの審査を受けていただきます。
次に評価型イベントである THE CHEF’S BANK で腕を振るってもらうわけですが、THE CHEF’S BANK には、外食企業、飲食店のオーナー、投資家を一般客として集客します。そこで自分の料理の値段を評価してもらうとともにシェフとのマッチングを行うわけです。シェフには料理に専念していただくため、テーブルサービスなどは私どものスタッフが行い、お客様には純粋に料理の評価をしていただくことになります。
THE CHEF’S BANK で支持を得ることができたシェフを対象に、物件開発、業態開発、資金調達を支援し、総合的な創業支援システムで熱い思いを持ったシェフの夢を応援することになります。
開業という夢の実現ができたとしても、本当の戦いはここから始まります。シェフズバンクでも 「 開業おめでとう。じゃあ頑張ってね 」 では片手落ちとなりますので、店舗運営のフォローとしてシェフをアシストしていくことになります。
シェフズバンクの特徴と強みを箇条書きでまとめてみると、以下のようになるという。
シェフズバンクの中心的な位置づけの THE CHEF’S BANK への参加の効果と強みは、以下のようになるという。
次回は、実際に 『 THE CHEF’S BANK 値決めレストラン 』 に一顧客として参加させていただいたので、その模様をリポートしたいと思う。
文: 斎藤栄紀