特別企画 海外外食マーケット座談会 ~拡大を続ける東アジアの国々~

特別企画 海外外食マーケット座談会 拡大を続ける東アジアの国々

いままで外食ドットビズでは、アメリカの外食店舗に関する情報はお伝えしてきましたが、その他の国々については触れていませんでした。昨年末を中心に偶然にも当サイトのメンバー3人が、中国・韓国・台湾へプライベートで渡航する機会を得たので、一旅行者としての視点で各国の情報を座談会形式にてお届けいたします。
参加者は、論説主幹である坂尻高志、当サイトを運営する株式会社フォアサイトの酒美保夫、コンテンツ制作を努める有限会社ノーデックス福本龍太郎で、編集長の齋藤栄紀が司会を務めます。なお、コメント内容については、旅行者としての個人的な感想を含んでいることを予めご了承ください。

第1回 日本と似て非なる中国・韓国・台湾の外食事情

齋藤栄紀(外食ドットビズ編集長)齋藤● 日本に比べ、東アジア諸国の外食関係が活況を呈していますが、その理由が少しでも分かれば、日本の外食企業・店舗にも有効な情報になるのではないしょうか。まずは、訪問国と外食体験、印象に残ったお店をお話しください。

福本龍太郎(有限会社ノーデックス)福本● 昨年夏にツアー風に台北へ行ってきました。観光コースにある店を中心に回り、小龍包で有名な「鼎泰豊(ディンタイフォン)」も行きましたが、かなり値段が高かったですね。夜は、市場の屋台街へ行きましたが、屋台は危ないからガイドが付いている間は食べないでくれと…(笑)。自由行動の際に自己責任で喰えということです。

結局、市場にある中華レストランで食べました。外食全体としては、どこも客はいるが、従業員の方が多いような感じでしたね。「鼎泰豊」はとくにそうでした。

坂尻高志(論説主幹)坂尻● あの店は、注文が多いから、厨房の 30 人がひっきりなしにつくっているような状況らしいですね。私は、 11 月にソウルへ行ってきました。外食関係の仕事仲間と一緒でしたから、片端から店を見ようという目的の旅行です。韓国は人口が 4800 万人で、うち 1300 万人がソウルに集まっている完全な一極集中型。商業施設やマーケットがソウルに集中しているのが特徴です。

専門的に言うと、韓国の外食産業の総マーケット、市場規模とは大体 13 兆円です。人口から換算すると、ほぼ日本並みの発展をしていると思いますが構造が違って、大規模チェーン店がそれほど多くない。しかし、近年は、財閥系が出資して外食に乗り出すケースが 2000 年頃から出始めている。チェーン化やブランド力を高めるという努力に力を入れている状況らしいです。

酒美保夫(株式会社フォアサイト)酒美● 私は 10 月末に 10 年ぶりに上海へ行ってきましたが、やはり勢いを感じました。 10 年前は広大な野原だった浦東(プートン)地区に巨大なビル群ができていましたね。いわゆる IT 系企業が入っていて、日本と同じような雰囲気でしたね。とはいえ、やはり貧富の差が激しくて、超近代的なビルの前をリアカーを引く人がいて、その横をベンツが行き交っていました。

上海 スターバックススターバックスがどこにでもあり、どこも混んでいるのに驚きましたね。地下鉄が 2 ~ 3 元なのに、スターバックスの一番小さいレギュラーコーヒーが 12 元もする。日本円にすると 180 円位。日本の感覚からすると、地下鉄初乗り料金の 4 倍もするとても高いですが、若者を中心に多くの人が高いコーヒーを飲んでいたのが特徴的でした。



参加者

  1. 坂尻高志(論説主幹)
  2. 酒美保夫(株式会社フォアサイト)
  3. 福本龍太郎(有限会社ノーデックス)
  4. 齋藤栄紀(外食ドットビズ編集長)
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