今年の1月、この春、亜細亜大学に新設されたホスピタリティ・マネジメント学科の記事を掲載させていただいた。新規開講後前期が終わろうとしていた本学科の状況をあらためて確認させていただいた。学生のフードサービスビジネスへの興味の度合いなど、前回もご協力いただいた大島正克経営学部長とともに、信州大学から新任で来られた茂木信太郎教授にもお話をお伺いした。
この4月に開講した、亜細亜大学のホスピタリティ・マネジメント学科。2004年に経営学部内に設けられた 「 ホスピタリティ専攻 」 を発展させた形で生まれた学科である。
フードサービス、ホテル、観光・旅行関係などホスピタリティ産業への進路を見据えて 「 四年一貫指導 」 を行うという、まさに理論だけではなく実務も教育カリキュラムに組み込まれている本学科の学生の動向には注目が集まる。
まず、今年の受験生の動向についてお聞きした。
【 大島学部長 】 募集定員90名(内5名が留学生枠)に対して、606人もの志願者を集めることができました。合格者は、136名でその中から101名(内1名が留学生)の学生を迎い入れました。入学率は、前回ほどは高くはなかったのですが、それでも全学部併願型では約8割の学生が本学科に来られたことを考えると、非常に高い入学率だったと思います。
ホスピタリティ・マネジメント学科は「フードサービスビジネス」「ホテルビジネス」「トラベルビジネス」「パッセンジャーサービスビジネス」「メンバーシップクラブビジネス」の5分野への進路を見据えた教育体型となっている。そして、四年一貫指導の一つとして1年次からゼミが持たれているのも特長である。
1期生となる本年度1年生の授業内容についてお聞きした。
【 茂木教授 】 1年生の段階では、カリキュラム上明確なコース選択はしておりません。まずは、色々な分野を幅広く学習してもらって、来るべき自分の専攻分野を決める際の有効な考えを持ってもらいたいというカリキュラム構成となっています。ただ、1年生からオリエンテーションゼミが始まりますので、ある程度自分の興味分野というものを学習できることにはなります。
【 大島学部長 】 ホスピタリティ・マネジメント学科の学問領域は「ホスピタリティ」と「マネジメント」の2つからなっています。茂木先生に受け持っていただいているフードサービスはホスピタリティ領域そのもので、私が受け持っている会計学などはそれを支えるマネジメント領域ということになります。
後期から始まるのですが、特に簿記などは、一般的なものではなく弥生式と明確な授業にしています。これは、弥生式がホスピタリティ産業で多く使われているからです。授業が終わった後には検定試験を受けます。3級は取れるレベルになっています。これが証明となります。学校の単位だけでは信用がありませんから(笑)。
【 茂木教授 】 ゼミに関して、もう少し詳しく申しますと、1年生がオリエンテーションゼミという入門編を行って、2年生からより専門的なゼミが始まります。2年生が基礎ゼミ、3年生が応用ゼミになり、4年生が総合ゼミという言い方をしていますが、このように四年間一貫して少人数という教育場面が担保されることになります。それも必修科目ですので、ここがいわゆるマンモス大学と大きな違いだと思います。
亜細亜大学
1941年 財団法人興亜協会(現学校法人・亜細亜学園)として、興亜専門学校を設立
1945年 日本経済専門学校と改称
1950年 学制改革に伴い日本経済短期大学に改組
1955年 亜細亜大学設立
一芸入試をはじめ、語学留学プログラム、スチューデントカンパニー・プログラムなど独創的な入試制度や教育プログラムを積極的に実施している。また、校名通り、アジアを中心とした国際教育に注力をしており、多くの留学生を受け入れる一方、世界各地域に多くの人材も輩出している。アジア、そして世界を舞台に活躍し、日本と世界との架け橋となる人材を育てている。