|
|
|
|
||||||||||||||
![]()
もし、皆さんが1号店を成功させ、さらに多店舗化を目指したいのであれば、先輩企業たちが創業期にどんな障壁にぶつかったのか、そして、いかにして乗り越えてきたのかを学んでほしい。ビッグチェーンとなったマクドナルドも、すかいらーくも、ケンタッキーフライドチキンも、吉野家も、すべては1号店から出発していることに変わりない。当然だが、その段階での成功マニュアルなんていうものは存在しない。持ち合わせていたのは、他の人たちよりほんの少し強かった 「 想い 」 と、貪欲なまでの 「 熱心さ 」 だったのだろう。
例えば、1号店目を 「 イタリアン 」 で成功させた人が、2号店目を 「 中華 」、3号店目で「 お洒落なカフェ 」 をやりたい、という考え方はチェーン理論的には “×”。また、1号店目は渋谷で成功したので、次は大阪、その後は福岡で店を出したいというのも “×” で、いずれも成功する確率が極めて低いだろう。このような展開の仕方をチェーン経営的展開と対比して 「 支店経営的展開 」 というが、一概に間違った理論とはいえない。理論は人の夢の実現までは影響しないのである。 チェーン経営的展開では、1号店での成功フォーマットを2号店でも踏襲し、さらに1号店の近隣で運営する。3号店、4号店も同じだ。修正したい部分があれば、どこか1店で仮説~検証を繰り返し、それをすべての店に横展開させていく。この方法によって、自社フォーマットをブラッシュアップさせていくのである。別の見方をすれば、これは 「 標準化 」 原則でもある。例外だらけの運営では判断基準がブレる。各店各様に店舗運営していては、強みが発揮できないばかりか、経営課題も見つからないのである。 また、同一商圏での展開は、「 経営効率 」 と 「 認知度 」 を比較的短期間で一挙に高めることができる。チェーン化初期の段階では、この2つは絶対に実現させなくてはならない重要課題。この様な展開方法を 「 ドミナント展開 」 といい、チェーン企業の多くが実践してきたやり方である。
もしチェーンでの展開を目指したいのであれば、これらの要素は、先人のノウハウのひとつとして認識したい。実際に大手企業の創業期はどの様なものであったか、次回で少し振り返ってみよう。
|
||||||||||||||
|
|
||||||
|