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第5回
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1. 夜間金庫 2. 金融機関窓口に行って入金する 3. 現金回収会社へ依頼 |
などいろいろな手段がありますが、いずれにしても、日別に 「 (11)銀行入金額 」 を明確にしておく必要があります。計算方法は、【 (4) + (6) − (7) − (8) + (9) 】 で算出します。
さらに実際の現金売上高(レジで確定される現金売上高)と、現金在高での差 [ (13)現金過不足額 ] も明確にしておきましょう。過不足額が発生する原因は、“ 釣銭受け渡しミス ”、“ 計上されなかったお金の移動 ”、“ 不正 ” などがありますが、いずれも発生してはいけない事象ですので、過不足額の発生時には対策を講じておきましょう。
サンプルの右上には、時間帯別の数値が記入できる欄を設けています。時間帯とは、一日の営業の中での、営業特性上の区分です。ここでは幅広く、「 モーニング 」 (通常7:00~11:00)、「 ランチ 」 (11:00~14:00)、「 アイドル 」 (14:00~18:00)、「 ディナー 」 (18:00~22:00)、「 深夜 」 (22:00以降)の4時間ずつ分けていますが、業態によって時間帯の考え方は差がありますので、実情に合う形で管理してください。
大切なのは、それぞれの時間帯ごとの営業状況 (売上・組数・客数・客単価・労働時間) を把握することで、メニュー構成、キャンペーンのやり方、販促、店舗の運営政策に活かすことです。一日のグロスの数字では見えてこない店の状況を、このような区分で確認しましょう。
サンプル右中は、「 労働時間 」 「 人件費 」 「 総客単価 」 「 原価率 」 「 人時生産性 」 と、この日の特記事項が書ける欄を用意しています。「 労働時間 」 と 「 人件費 」 の数字は日々管理しておきましょう。「 原価率 」 については、「 メニュー別販売数 」 と 「 メニュー別原価率 」 で理論上の原価率が計算できます。理論上の原価率が解れば、「 人時生産性 」 は、【 粗利益(売上−原価) ÷ 労働時間 】 で計算できます。「 人時生産性 」 は飲食・小売系業種の最も重要な生産性指標のひとつです。労働時間1時間でいくらの粗利を稼いでいるかを見る指標で、飲食業種では5000円を目指しましょう。少ない時は 「 無駄な 」 労働時間が発生している事になり、「 店舗作業の見直し 」 「 人員配置計画 」 「 教育/訓練 」 「 原価構成 」 の改善をする事で、「 人時生産性 」 はアップします。
「 総客単価 」 は 「 飲食売上 ÷ 客数 」 で求める方法と、「 売上全体 ÷ 客数 」 で求める方法があります。管理指標には決まり切った公式はありませんので、自分達の政策課題がより見える算出法で行うのがいいでしょう。この例では、前者はメニュー開発のベース数値になり、また、居酒屋業態等では営業中でのドリンクや商品の販促効果を見るには最適でしょう。後者は、飲食以外の要素を入れることで、店全値の営業形態の改善に役立てられます。
「 天候概要 」 「 イベント特記事項 」 については、主に 「 売上 」 を上下させた要因を書いておきます。一般的な日報では、温度とか天気を記載する項目はありますが、それだけでは売上に影響した要因が見えません。例えば、“朝から激しい雨だったが、12時前からは晴れた” “○○公会堂でコンサートがあり、21時以降の入店者が多かった” など具体的な記述があれば、後の営業政策に役立てることができます。
サンプルとして 「 時間別実績表 」 「 営業管理表 」 を用意しました。「 時間別実績表 」 は、一時間ごとの実績が 「 曜日別傾向 」 で見られるフォーマットになっています。ワークスケジュールや食材発注での基本数値となります。また、「 営業管理表 」 は予算と実績が確認できるフォーマットです。実績が積みあがってくれば、「 昨年対比 」 という項目を増やして前年との比較もしていきましょう。
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