最終章 さぁ、開店だ!

速習!起業リファレンス 外食.biz編集部篇

昨年の1月17日にスタートした 「 起業リファレンス 」 もこの第十一章でいよいよ最終章迎えることになりました。1年半に渡りご購読を頂きましたことを感謝いたします。これまで、飲食店舗の起業にあたってご参考にされたり、今まさに起業に向かってご参考にされている方も数多くいらっしゃると思います。この業界が活性化するには皆様のご活躍が非常に重要なことと考えております。大成功せずとも失敗のしないお店作りのためにお役に立てれば幸でございます。

第1回 オープン直前の広告宣伝


最終章 さぁ、開店だ!

 第1回
 オープン直前の広告宣伝

思い切り宣伝しよう

オープンまで数日と迫ったこの時期は、スタッフの教育 / 訓練が主要業務となりますが、もうひとつ忘れてはならないのが、「 店の宣伝 」 です。一人でも多くのお客様に、自分の店を知ってもらい、来店していただくには、店の存在を知ってもらわなくてはなりません。オープン前告知には、一般的に次の方法があります。

(1)店の入口や外壁にポスターや垂幕を貼る

店の前を通る生活習慣のある人にアピールできるので、存在を知ってもらうには効果的な手段。認知度は低いが、オープン告知用チラシを通行人に手渡し、「 オープン日 」 と 「 売り物 」 をアピールすることで効果が高められます。

(2)新聞折込チラシ

店の 「 商圏調査 」 の時に使用した地図をもとに、オープン告知用チラシを新聞の折り込み広告として入れてもらう。新聞の販売代理店に出向き、配布地域を確認し、できるだけ商圏に近い所に配布することが重要。チラシには、「 割引券 」 等のサービスも忘れずに。また、後の効果測定のために、チラシには 「 目印 」 を付け、配布・折り込み・手渡し等の手段別に効果が分析できるような仕掛けもしておきましょう。

(3)ホームページ

今では 「 個人店 」 でも自店のホームページを作って、メニューや求人募集するケースが増えています。ただ作っただけでは効果は得られませんが、お客様の見える所や、ショップカードのような持ち帰れるものにURLを表示し、アクセスしてもらいます。携帯電話用のQRコードを活用すると、さらに効果的なツールとなります。

(4)近隣挨拶

工事着工前と同様、オープン日直前にも近隣への挨拶は忘れてはいけません。工事中のご迷惑をお詫びすると同時に、店を利用してもらい、さらに色々な意見を頂けるようにお願いをします。近隣の方達は、単に 「 店とお客様 」 という関係だけではありません。良い評判も悪い評判も、近隣の方達から発せられることが多いのです。仮に同業の店であっても良い関係を築いていきましょう。

(6)事業所挨拶

事業所への挨拶はできる限り多く回りたいところです。クチコミ効果が一番期待できるのが事業所で、規模の大小に関わらず、積極的にアピールすることをお勧めします。

これらを実行するには、多くの人手が必要となります。スタッフとして採用をしたメンバーにも協力してもらい、たくさんの人にアピールしていきましょう。様々な人達と話をすることで、お客様の期待感も伝わっていき、さらには、想像もしていなかった要望も聞けるようになるでしょう。

 

坂尻先生の実践アドバイス!
開店前から常連づくりをスタート

 
宣伝広告の 「 (5)事業所挨拶 」 は、最重要と心得ておこう。必ず実施することはもちろん、毎日レビューをすること。回った事業所で窓口として対応してくれた方々は、その名刺を保管したり、リストを作っておくなど細かに記録をしておきましょう。オープン後に来店してもらえた時には、御礼を忘れないこと!!

 

   


 
 
外食ドットビズ 論説主幹・坂尻高志
外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。
 

第一章 起業をめざして… 心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~
第三章 出店地と物件の決定 ~まずは足で探そう!~
第四章 店舗設計と各種申請手続き ~イメージを具体化しよう!~
第五章 メニューをつくろう Part1
第六章 メニューをつくろう Part2
第七章 飲食店のサービスとは Part1
第八章 飲食店のサービスとは Part2
第九章 店舗運営ノウハウ Part1
第十章 店舗運営ノウハウ Part2

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