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第十章 店舗運営ノウハウ Part2

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第4回 開店前一週間の作業 (1)


第十章 店舗運営ノウハウ Part2

 第4回
 開店前一週間の作業 (1)

通常、開店日一週間から10日前に引渡し日が設定されます。「引渡し」とは、契約に記載された工事が完了し、電話・電気・ガス・水道等が使える状態になっていることです。「 第四章 第3回 : 店舗設計・施工会社の選択~イメージを形に、さらに具体的に~ 」 で延べたように、工事の遅れや予期せぬ出来事で、引渡し日に完了していないケースは良くあります。こまめに現場確認し、進捗管理を徹底して、開店日には万全の体制で臨むようにしましょう。

引渡し当日の現場確認   

建設責任者、デザイン責任者等の関係者と工事内容全般について、細かく確認をしていきます。「 引渡し日 」 は、場合によってはセレモニー化しがちですが、決してセレモニーで終らせてはいけません。必要な書類を携え、すべてを完璧にチェックしましょう。当然、かなりの量のミスや工事遅れ部分が発見されます。それらのひとつひとつに対して、完了予定日を明確にしておきます。

また、実際にチェックしていく段階で、当初の内容に変更が加わることもあります。図面上のイメージと、実際の現物確認で差が出てきたり、新たな工事要件が発生したりします。こういう場合も、遠慮なく工事責任者に相談しましょう。場合によっては、追加工事費用も発生しますが、中途半端な状態で、開店を迎えるのは大きなリスクを抱えることになりますので、この段階でしっかりと確認しておきましょう。

すべてのチェックが終わったら、再度、修正箇所、追加工事部分とそれぞれの完了予定日を確認してください。

 

納品物チェック

引渡し日及びその後の数日間で、食材を筆頭に、店舗営業関連の備品や消耗品、食器類、が納品されてきます。それらすべてにおいて、検品/検収を行います。検品とは「品質」をチェックすることで、検収は 「 数量・種類 」 をチェックすることです。「 検品/検収 」 作業は、必ず 「 発注書 」 に基づいて、現物確認をしてください。現場では、「 納品書 」 と確認している場面を良く見ますが、後でトラブルを起こさないためにも、「 発注書 」 で確認するようにしましょう。

「 検品/検収 」 が完了したら、速やかに 「 定位置 」 に保管します。「 定位置管理 」 は、飲食店では重要な管理項目のひとつです。あなた一人で店を運営しているのではなく、多くのスタッフと共同運営をします。何がどこにあるのか、という管理の基本事項は、「 探す 」 という無駄な時間を省くだけではなく、不必要な物を発注してしまったり、また欠品することも防ぎ、さらに営業中でのオペレーション効率にまで影響します。

 

立会い検査

施設としての状態ができ上がった段階で、「 保健所 」 及び 「 消防 」 の検査を受けます ( 第4章「各種申請手続き」の項参照 )。

事前に日程確認をして、抜けのないようにしましょう。また、どちらも 「 食品衛生責任者 」 「 防火管理責任者 」 を選任し、それぞれの資格を取っておくことが前提です。検査日程が不明確だったり、工事遅れが発生して、満足な検査が受けられなかった時は、後日検査となり、営業許可が開店日に降りないケースも発生します。当然、開店日が遅れてしまうことになります。工事の状況によっては、検査日を変更してもらわなくてはなりませんので、必ず事前に確認しておきましょう。

いずれの検査も、事前に指摘事項を受けているはずですので、それの 「 現地確認 」 が主な目的となります。この段階で不備を指摘され、追加工事をしなくてはいけない状況が発生することもありますが、真摯に受け止め対応しましょう。

特に、「 保健所 」 の立会い検査が完了した時点で、「 営業許可書 」 が発行されます。店に届けられたら、「 食品衛生責任者 」 「 防火管理責任者 」 のプレートと共に、お客様から見える場所に掲出してください。

 

坂尻先生の実践アドバイス!
定位置管理をあなどるなかれ!!

 
物品の定位置管理は、オペレーション効率を上げる重要な基本事項である。特に、食材の定位置管理を怠ってしまうと、品質不良の原因となり、重大な事故に繋がってしまう恐れもある。あらゆる物に対して 「 定位置管理 」 を徹底させることが、店全体の 「 質 」 を高めることになるのである。ラベルを貼ったり、一覧表を作るだけでなく、さらに、色分けしたりして 「 一目でわかる 」 工夫をすれば、さらなる効率化に役立つだろう。


 

 


 
 
外食ドットビズ 論説主幹・坂尻高志
外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。
 

第一章 起業をめざして… 心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~
第三章 出店地と物件の決定 ~まずは足で探そう!~
第四章 店舗設計と各種申請手続き ~イメージを具体化しよう!~
第五章 メニューをつくろう Part1
第六章 メニューをつくろう Part2
第七章 飲食店のサービスとは Part1
第八章 飲食店のサービスとは Part2
第九章 店舗運営ノウハウ Part1

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