外食ドットビズ

第十章 店舗運営ノウハウ Part2

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第3回 ワークスケジュール (3)


第十章 店舗運営ノウハウ Part2

 第3回
 ワークスケジュール (3)

ワークスケジュール記入例の説明

ワークスケジュールについて理解できましたでしょうか。ここでは 「 ワークスケジュール記入例 」 によって具体的な例を示していきます。

ワークスケジュール表   ※ 記入例はこちら

なお、この表は、以下の項目が前提となっています。


  ・ この店のある日の売上目標 … 50万円

  ・ 客単価 … 1000円

  ・ 客数目標 … 500人

  ・ 生産性目標 … 人時売上高 5000円

  ・ 労働時間目標 … 100時間 (50万円÷5000円)

  ・ 営業時間 … 9時 ~ 23時
 

このワークスケジュールは 「 接客側 」 のみ提示しています。表で判る通り、総労働時間を48時間で組んでいます。「 接客側 」 だけですので、これに 「 調理側 」 を加えたものが、この日のワークスケジュールになります。「 調理側 」 は52時間使えるということになります。

表中の A・B・C …は、パート/アルバイト個人を示します。つまり、10人のパート/アルバイトスタッフと1名の社員で、この日の 「 接客側 」 を営業することになります。「 作○(1~12の数字) 」 は接客サービス以外の作業種類を、「 接 」 は接客作業を示します。「 作○ 」 の中身は、「 駐車場清掃 」 「 トイレ掃除 」 「 調味料の補充 」 「 ガラス拭き 」 「 床清掃 」 等の具体的な作業を表わしています。また、「 接 」 にもポジションや担当エリアが入ります。

速習!起業リファレンスワークスケジュール表の勤務パターンと、下部に記入されている 「 時間別客数計画 」 を見比べてください。階段状にスタッフが出勤してきて、かつ客数の増減に従って、投入時間は変化していきます。同時刻に複数のスタッフが出勤したり、退勤するのを極力避けています。理由は、スタッフの入れ替え時は、オペレーションの混乱のもとになるからです。さらに、パート/アルバイトスタッフはすべて「勤務時間 4時間」で組んでいます。4時間ですから、途中休憩は与えていません。連続作業で力を発揮してくれるのは、4時間が最適という判断をしているからです。前章で触れた 「 社会保険加入 」 の件においても、一日4時間であれば、加入条件の一つの目安である週20時間以上を、週5日勤務しても下回ることになります。もちろん、社会保険加入希望者に対しては、もう少し長い時間の勤務形態になります。

また、ここでは記入していませんが、名前横の 「 イン 」 「 担当 」 「 アウト 」 は、主担当ポジション、「 入り作業 」 「 上がり作業 」 を記入する欄です。「 入り作業 」 とは、入店する前に 「 外回りのチェックをする 」 や 「 定位置の確認 」 などで、「 上がり作業 」 は 「 ゴミ出し 」 や 「 トイレチェック 」 等の作業が入ります。定例の作業割り当て以外に、このような簡単な確認作業をスケジュールに盛り込むと格段に店舗の管理レベルが向上します。

この日の営業が終了したら、実績部分を記入してください。ワークスケジュールに差異が生じた原因や状況が、後から確認できることで、さらに精度を向上させる事ができるでしょう。

前回ワークスケジュール(1)で述べた、「 ワークスケジュールの目的 」 を再確認してください。この表ひとつで、店舗マネジメントに関わる作業が網羅され、かつ目標生産性をクリアするスケジューリングになります。

 

坂尻先生の実践アドバイス!
ワークスケジュールを再確認してみよう!!

 
1) ワークスケジュールは、「お客様」主体で作成するもの。従って「客数予測」が基本となる。
   
2) まず、「作業計画」から組み、「氏名」は最後に入れること。「人」に作業が付くのではなく、やるべき作業に「人」を付けるという考え方である。
   
3) 飲食店の営業は、刻々と状況が変化するもの。ワークスケジュールに記載された「作業計画」は、お客様の動向によって「変更」をしなくてはならないケースも発生する。その指示は、店長及びその時間帯の責任者によってのみ実行される。これは、一般の「役割分担」とはまったく異なる考え方である。常に変化するお客様の状況を確認しながら、「作業予測」をして、「満足度」(QSC)を確認しながら、「目標達成」させるという飲食店独特のマネジメント力が必要となるのである。


 

 


 
 
外食ドットビズ 論説主幹・坂尻高志
外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。
 

第一章 起業をめざして… 心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~
第三章 出店地と物件の決定 ~まずは足で探そう!~
第四章 店舗設計と各種申請手続き ~イメージを具体化しよう!~
第五章 メニューをつくろう Part1
第六章 メニューをつくろう Part2
第七章 飲食店のサービスとは Part1
第八章 飲食店のサービスとは Part2
第九章 店舗運営ノウハウ Part1

ページのトップへ戻る