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第八章 飲食店のサービスとは Part2

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第4回 クレーム対応実例・トラブルへの対応編


第八章 飲食店のサービスとは Part2
 

 第4回
 クレーム対応実例・トラブルへの対応編

忘れ物の管理

飲食店ではお客様の忘れ物が意外と多く、忘れ物にまつわるトラブルも発生しやすい状況にあります。代表的な例では以下のようなものがあります。

1.店で食事している時に忘れ物をしたのは確実だが、「 無い 」 と言われた
2.店にあると言われて、行ってみると違うものだった(もしくは無かった)。
3.忘れ物の問い合わせをしたのに、直ぐに 「 ありません 」 と答えられた。

忘れ物の管理お客様の忘れ物を発見した時は、直ちに 「 忘れ物カード 」 に書いて、決められた場所に保管しておきましょう。保管場所は、スタッフの手の届かない場所、例えば金庫のような場所が望ましいです。
「 忘れ物カード 」 とは、発見日時・名称・色や形状などの特徴、発見者や確認者を記入できるカードです。記入フォーマットは自由で構いませんが、必ず店に用意しておきましょう。発見者は、店長もしくは責任者に報告をして、カードに記入します。現物は必ず2人で確認してください。カードの内容にミスが無いようにするためです。特に、サイフの中味は、「 お金が減っている 」 などのクレームを防ぐためにも、複数のスタッフで確認する習慣をつけてください。また、サイフや貴金属製品については、数日間店で保管した後、警察に届けましょう。

近頃の傾向として、携帯電話の忘れ物が激増していますが、携帯電話は絶対に操作しないでください。電話の中には、重要な個人情報やデータが記録されています。勝手に操作をしたことによって、さらに2次的なクレームに発展する場合もあります。忘れ物をスタッフの手の届かない場所に保管するのは、内部の不正を防止するためです。信頼できるスタッフだと分かっていても、リスクマネジメントの観点からは、「 性悪説 」 で臨むように心掛けましょう。

落とし主が現れた時は、必ず運転免許証や保険証などで本人であることを確認します。無事に手渡した後も 「 忘れ物カード 」 は、一ヶ月程度保管しておきましょう。お土産品など食べ物の忘れ物については、賞味期限が過ぎたら廃棄してください。もったいないからとスタッフ達で食べてしまうのは厳禁です。これは、忘れ物以外の廃棄対象食材についても同じです。一見厳しい管理方法かもしれませんが、管理面での甘さがスタッフに伝わると、信頼関係が崩れて内部不正の温床になってしまいます。


 

衣服を汚してしまった場合  

これも飲食店では多く発生する出来事です。スタッフのミスからお客様の衣服を汚してしまった場合、お客様自身のミスで汚してしまった場合がありますが、どちらにしても、初期対応はお客様の気持ちになって対応することが大切です。「 火傷はしませんでしたか? 」 「 お怪我はありませんか? 」 と気遣いましょう。もちろん、自分たちのミスであればお詫びをしなくてはなりませんが、お客様の身体に関する事態ですので、素早い対応が求められます。

1.直ぐに清潔なタオル(できれば白色が望ましい)を持ってくる
2.「申し訳ありませんでした」とお詫びし、汚れを拭き取る
3.「火傷をしませんでしたか?」と声をかけると同時に自分でも確認する
4.汚れがひどいようなら、事務所など他のお客様から見えない場所に移動して対処する

このような事態に対応するために、清潔なタオルをビニール袋に入れて、分かりやすい定位置に保管しておくことも重要です。さらに、近所のクリーニング屋も確認しておきましょう。また、女性のお客様でしたら、女性スタッフが対応するようにしましょう。

店側のミスで衣服を汚してしまった場合、クリーニング代と状況によっては同等の衣服の弁償をしなくてはいけませんが、過度な対応は不必要です。直ぐに「弁償させてください」ということも厳禁です。状況確認後、適切な対応方法を決めましょう。

 

坂尻先生の実践アドバイス!
クレームにパニクらない訓練を!

 
今回は代表的な2例を挙げたが、大切なのは、起こり得る可能性がある様々なトラブルを想定して、対応手順と判断基準を明確にしておくことである。また、現実に発生した時にパニックにならないために、普段から全スタッフに教育/訓練を施しておくようにしよう。
 

 

 


 
 
外食ドットビズ 論説主幹・坂尻高志
外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。
 

第一章 起業をめざして… 心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~
第三章 出店地と物件の決定 ~まずは足で探そう!~
第四章 店舗設計と各種申請手続き ~イメージを具体化しよう!~
第五章 メニューをつくろう Part1
第六章 メニューをつくろう Part2
第七章 飲食店のサービスとは Part1

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