外食ドットビズ

第七章 飲食店のサービスとは Part1

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第5回 接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」


第七章 飲食店のサービスとは Part1
 

 第5回
 接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」

接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」 前回、「 いらっしゃいませ 」 という言葉から全てが始まると書きました。これは厨房も同じです。オープンキッチンのお店でしたら、お客様の入店状況は確認できますが、閉じられた場所にある厨房では、状況確認ができません。急にオーダーが殺到したり、逆に途切れたりすると調理に手間取り、料理の提供遅れやミスの発生にもつながってしまいます。調理もお客様が来店し注文を受けてから始まります。「 いらっしゃいませ 」 と同様、予めお客様の入店状況が分かれば心構えができます。また、別の作業をしていたスタッフにも中断の指示を出して、調理のポジションに着かせることもできます。特に、ランチタイムの始まりのような急激にラッシュタイムになる時間帯は要注意です。

厨房とのコミュニケーションもサービスの向上には非常に大切なポイントとなります。この役割は店長もしくは店長に替わる責任者が行いましょう。お客様が続々と来店されたり、団体様が来店された時などは、「 ラッシュタイムに入りますよ 」 とか 「 ○○名様が来店されました 」 という言葉をひとこと厨房にかけるだけで、調理担当者は助かるものです。

接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」 お客様が席に着いたらメニューを渡します。予めメニューがテーブルの上に置いてある場合もありますが、お客様がメニューをじっくりと見る時間を与えることです。決して急かしてはいけません。メニューを渡された瞬間に、「 お決まりでしたらどうぞ 」 と、直ぐに注文を促すスタッフもよく居ますが、絶対にしてはいけません。メニューを見て、「 どれにしようか 」 と迷うのも食事の楽しみの一つです。お客様からその楽しみを奪ってはいけません。近頃の流行り言葉として、「 お決まりになりましたらお呼び下さい 」 というのがあります。この時のポイントは、お客様にゆっくりとメニューを選ぶ時間を提供するという姿勢が大切です。ですから、話し方や動作のスピードも、若干遅めにした方がいいでしょう。

接客作業を習得したスタッフにとっては、特にラッシュ時には頭の中に次のサービスが山程浮かんでいますので、つい急いでしまいがちですが、お客様にとってこのスタッフの行動こそが、店の顔として印象に残ってしまいます。お客様の前ではじっくり構えてください。

接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」 お薦め商品をアピールするのはこのタイミングです。さりげなく短時間で薦めましょう。商品の特徴を述べ、「 よろしかったら、お試し下さい 」 と伝えましょう。押し付けがましく感じられたらそれこそ逆効果になってしまいます。説明のポイントは、店長がスタッフ全員に同じ話し方になるように反復訓練して下さい。スタッフのお薦めによって、その商品(主軸商品)を注文されたら、デザート提供のタイミングや、会計時に感想を聞いてみましょう。

注文をうかがうタイミングは、お客様がメニューを閉じたり、目線がメニューから外れてスタッフ達に向いた時がベストです。このタイミングを見逃さないように、絶えずお客様の動きに神経を払ってください。「 ご注文はお決まりですか? 」 と声をかけましょう。

接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」 お客様がメニューを注文したら、必ず声を出して伝票記入をします。聞き間違いやメニューの誤選択はこの時点で無くします。複数のメニューやデザート類、ドリンク類をご注文されたら、提供する順番も確認します。この時のポイントは、お客様の食事シーンがイメージ出来るかどうかです。あやふやな聞き方や、「 コーヒーは多分食後だろう 」 といった思い込みも厳禁です。注文を受けている途中で、お客様から質問があった時は直ぐに答えましょう。分からない質問には、注文を一事中断して、すばやく分かるスタッフに聞いて下さい。その答えによって注文内容が変更される場合がありますので、直ぐに行動しましょう。

また、他のお客様から声をかけられた時は、「 只今おうかがいします 」 と返事をします。「 少々お待ちください 」 と返されることが多いですが、これは聞き様によっては、失礼な言葉ともいえます。便利な言葉ですので、飲食店の接客にはよく使われますが、使わない方がいいでしょう。もしあなたがスタッフに何かをお願いしたい時に、「 少々お待ち下さい 」 と 「 只今おうかがいします 」 の両方を言われた時の印象を思い浮かべてください。「 少々お待ち下さい 」 は少し突き放された感じがしませんか?

接客サービス実践編(2) 「注文をうかがう」 一通り注文を伺ったら伝票を見ながら復唱しましょう。伝票には、短時間で記入する為に、店で決められた略記でかかれることが多いです。復唱する時は略記で言わないように注意して下さい。さらにお客様が 「 ご飯を付けて下さい 」 と言っているのに、「 かしこまりました。ライス一枚ですね 」 と言うのも避けましょう。スタッフにとっては悪気が全然無いのに、つい口走ってしまう事もあります。この様なミスは取り返しがつきません。

店長は、スタッフがお客様と交わす言葉や話し方には、実践の中で確認する事が重要です。教育段階や練習中には理解したつもりでも、いざお客様の前に立つと忘れてしまいがちです。新人でもベテランでも、お客様の前では一人で対応するのが基本です。特に新人の場合は、スタッフがお客様の役目になって訓練したり、実践の場では、常連のお客様や気心の知れたお客様の前で慣れてもらってもいいでしょう。その時は必ず店長がお客様にお断りを入れてください。

 

 


 
 
外食ドットビズ 論説主幹・坂尻高志
外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。
 

第一章 起業をめざして… 心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~
第三章 出店地と物件の決定 ~まずは足で探そう!~
第四章 店舗設計と各種申請手続き ~イメージを具体化しよう!~
第五章 メニューをつくろう Part1
第六章 メニューをつくろう Part2

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