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第五章 メニューをつくろう Part1

サッポロビールは、起業家の皆さんを応援しています。

第3回 商品を試作してみよう (1)

 

第五章 メニューをつくろう Part1

第3回
商品を試作してみよう (1)

さあ、今回は実際に商品を試作する手順を見ていきましょう。いよいよ、皆さんが本領を発揮する段階ですが、飲食店の商品は趣味で作るものではありません。数多くのお客様に提供される物ですから、常に高いレベルで一定の水準を保たなくてはなりません。調理の状況や人によって味に変化が出たり、盛り付けが変わったりしては、お客様からの信頼を失ってしまいます。まして主軸の商品にブレが発生してしまうと、確実に客数は減少してしまいます。

商品を試作してみよう (1)商品の質を常に一定に保つために、「調理マニュアル」を作成する必要があります。商品の質は、味・量・食材・盛り付け・温度によって決定されます。それを一定に保つためには、調理工程と調理時間を明確にしなくてはなりません。また、商売ですから、前回で述べた通り、売価・原価・利益も商品ごとに明確にします。これらを一表にまとめたものが調理マニュアルです。以下、雛型を参考にしてください。

【調理マニュアルをダウンロード(エクセル:17KB)】

【 項目の説明 】

商品を試作してみよう  メニュー名            
 

お客様にとって解りやすい名称にしましょう。時代によって変わるトレンドにも気を付けてください。現在であれば、牛肉 100%の…、○○風…、手造りの…といった表現がトレンドといえるかもしれません。

 
商品を試作してみよう  売価・原価・原価率            
 

売価・原価の考え方は前回を参照してください。もちろん、原価率(=原価/売価× 100)は商品ごとに異なって当然です。それぞれの商品には、メニュー表にのせる「意味」(役割)があります。バラバラな原価率の商品構成であっても、最終的に原価率がどうなるかが大切です。

 
商品を試作してみよう  販売目標数            
 

一日あたりの販売目標数を記入しましょう。この数値が、食材の発注数量の目安やトータル原価率の算出根拠になります。
 

 
商品を試作してみよう  原材料名             
 

その商品の調理に必要な原材料、もしくは仕込み品を全て列挙します。仕込み品とは、調理する上であらかじめ用意しておくもので、例えば、スープ類や下ごしらえした野菜などです。仕込み品は原材料名の左側にチェックを入れておくと分かりやすくなります。

 
商品を試作してみよう  単位・数量・材料金額            
 

単位はg・枚・ cc等で、数量は正確に記入します。一振りとか少々とか曖昧な記述は避けましょう。材料金額を正確に算出することが目的です。この材料金額の合計が原価となります。

 
商品を試作してみよう  メニュー写真             
 

できあがりの商品そのものの写真です。盛り付けも味のうちです。また、食器や箸、ナイフ・フォークといったものも写しておくとイメージが具体的になります。

 
商品を試作してみよう  調理手順             
 

使用する調理器具、取り扱い方や時間、温度の要素も入れながら正確に記入します。自分では分かっていても、新人やアルバイトスタッフには調理作業は難しいものです。通常の料理本のレシピ等を参考にすると、誰にも分かりやすく書けるでしょう。

 

仕込み品の材料や調理手順についても、同じ形式の表を使って全て記入しましょう。仕込み品については、保管容器・保管場所・使用期限も必ず記入しておきます。メニューに記載される商品は、注文を受けてから調理しますが、仕込み品は予め一定の量を作って置くため、保存の仕方が重要なポイントになります。カンや経験に頼らず、食品衛生法に則った観点で、間違いのないようにマニュアル化しておきましょう。食品衛生の知識については、飲食店に携わっている限り、必須のテーマです。些細なミスが大きな事故に繋がります。マニュアルについては後述しますが、調理マニュアルの中では、単に材料や手順だけでなく、取り扱い上の注意点を列記する事も大切なポイントです。

坂尻先生の実践アドバイス!
メニューを試作する時には注意が必要!

 
メニューに載せたい商品は、可能な限り試作を繰り返して完成させよう。試食は、自分だけでするのではなく、想定した主要顧客層となる層にも行なってもらうこと。友達でも施工関係者でも一向に構わないので、できる限り、利害関係のない人にお願いして意見を述べてもらうようにしたい。メニュー開発のプロや食品メーカーといった人々の力を借りるのもひとつの方法だが、彼らは使用食材を購入してもらうことが主目的になりがち。この点はしっかりと見極めよう。
 

 

 


 
 
外食ドットビズ 論説主幹・坂尻高志
外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。
 

第一章 起業をめざして… 心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~
第三章 出店地と物件の決定 ~まずは足で探そう!~
第四章 店舗設計と各種申請手続き ~イメージを具体化しよう!~

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