外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。
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第6回
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絶えず床に水を流していた日本の従来型厨房との対比から生まれた単語で、日本特有のものです。欧米のキッチンは、基本的には営業中に水を流すことはせず、ドライが当たり前なのです。床だけではなく、厨房内を常に乾燥した状態にしておくことは、作業環境・衛生環境の両面から見て重要なポイントとなります。 |
現在の厨房は、排水溝を設けないのが基本です。排水溝があると、ネズミやゴキブリが侵入して、厨房全体が不衛生になり、食中毒の原因にあることもあります。また、排水溝から悪臭が逆流することもあり、厨房環境が著しく悪化してしまいます。さらには、排水を良くするために、どうしても床に傾斜をつけることになりますが、立ち仕事が基本の従業員の作業性を悪くすることもあります。もし、従来型厨房を使用せざるを得ない時は、清掃排水用の口を一ヶ所にして、穴のない蓋で完全に塞ぎましょう。 |
厨房には、グリル、フライヤー、レンジ等多くの「発熱機器」があります。これらの機器によって燃焼された空気が、厨房内の温度を上昇させます。厨房内に窓があると、そこからの日射熱でも温度は上昇して、厨房環境を悪化させます。夏場で空気の流れが悪い場所では、 50℃を超える場合もあり、従業員の作業負荷は計り知れません。 |
厨房内の環境改善、空調機等の設備投資の軽減、調理作業の簡便化等を目的として、最近は「電化厨房」への期待が高まっています。場所によっては、電化厨房が出店の条件になることもあります。電化機器は炎を出さないので、煙やススも出ず、油分の拡散も防げます。調理機器の清掃も比較的簡単ですので、厨房内の作業改善には大きな効果を発揮します。ただ、条件によっては、まだまだ設備コストやランニングコストが掛かる場合もありますので、メニューや調理方法・人件費等のコストを含め、メリット・デメリットを洗い出して検討しましょう。 |
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