外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。
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第5回
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客席同様、厨房内の導線も安全面と生産性の両面から検討しなくてはなりません。人間の横幅は約 50cm。左右の動きを含めて、1人あたりの調理範囲は約1m必要です。複数人で調理する時は、ぶつからないよう配慮が必要なので通路も1mほしいところ。そして、導線を決してクロスさせないことが重要です。 |
ピークタイムを前提とした時に、従業員の持ち場での動きが、極力少なくなるような配置にする必要があります。ピークタイムを 2~3時間と考えれば、その間、食材の補充やスタンバイといった作業はできるだけ排除しなくてはなりません。従って、そのための食材が手元で保管されて、調理に専念できる形にする必要があります。 |
限られたスペースを有効活用させるには、デッドスペースを排除しなければいけません。特に、調理を行う人の目線から上は、食器や調理道具等の保管場所として活用すると効果的になります。 |
厨房で働く人の調理スキルは一定ではない。特にアルバイトを雇う時は、素人でも基本的な調理行為ができるようにしなければいけません。そのために、できる限り“便利な”調理道具の選択が、作業時間と人件費削減の面からも必須となります。カタログ上だけでなく、実際に使って、勝手の良さ、調理時間や量、メンテナンス性といった要素を検討しましょう。 |
厨房機器の下部・隙間については、少なくともモップ等の清掃用具が入るスペースは確保しましょう。厨房内の清掃は毎日の作業。時には、 1日に何度も実施しなくてはならないことがありますので、必要以上に無駄な時間は発生させたくありません。厨房機器のレイアウトをする時には、必ず厨房の隅々まで掃除ができるか確認しましょう。同時に、必要な清掃用具も洗い出しておきましょう。 |
厨房内は、「食材の搬入」「食材の保管」「スタンバイ(下拵え)」「スタンバイ品の保管」「調理」「盛り付け」「提供」「清掃」「消毒」といった作業が発生します。厨房設計は、これらの作業がよどみなく、速やかに流れる事が重要です。その基本は、メニューの種類と、それぞれのオーダー数(出来たら時間帯別)、調理工程、使用食材及び保管方法です。こまめにチェックを繰り返して、無駄の無いレイアウトにしていきましょう。
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