外食ドットビズ

第三章 出店地と物件の決定~まずは足で探そう!~

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第5回 競合店調査の仕方 ~ 食べるだけではダメ! ~

第5回   競合店調査の仕方 ~ 食べるだけではダメ! ~

自分の店を成功に導くためには、競合店調査を頻繁に実施することが大切です。他店を調査して、自店の課題を解決させることを「ストア・コンパリゾン:( Store Comparison )」といいますが( 第二章 第一回 : 業態を決めよう 参照 )、これは開店後も継続的に実施しましょう。開店後は、店舗運営や経営において、様々な問題や課題が出てきます。それらを解決させるには、ストア・コンパリゾンが最も重要な行動となります。ただ漫然と “ 料理が美味しかった ” “ 汚い店だね ” “ ユニフォームがいいね ” というような「感想」では意味がありません。事前にしっかりと準備をして、問題意識を持って臨まなくてはなりません。

現在の開店前の競合店調査では、自店のブラッシュ・アップ(磨き上げること)が狙いです。次のような目的から他店を見てみましょう。


  1.自店のコンセプトを明確にする

  2.競合各店舗の「強み」を発見し、それを上回る目標設定をする

  3.繁盛店での「来店動機」を確認し、商品政策、サービススタイル方針を固める

  4.自店の売上予測を立てる

 


競合店とは、「業態」「客単価ゾーン」「利用動機」が類似している店舗のことを言います。客単価 1,000 円前後のイタリア料理の店を開こうと思っているのなら、商圏内のイタリア料理店は当然ですが、同価格帯の定食屋やファミリーレストランも競合店になります。価格帯が低ければ、外食店ばかりでなく、スーパーやコンビニ、弁当屋のような中食業態も競合となるでしょう。

競合店調査用のチェックシートは、事前に用意しましょう。単なる食べ歩きではありませんので、自分が確認したい項目を明記しておき、チェックシートとして活用します。ここでは、基本的な確認項目を紹介します。

入店前
店名 ・ 業態 ・ 看板の位置 ・ 視認性 ・ 外観イメージの印象 ・ 清掃状態 ・ 自店からの距離
入店時
入店時の印象 ・ 従業員の挨拶と言葉の掛け方 ・ 在籍客数と割合 ・ 客層
注文~料理提供まで
接客の第一印象 ・ おすすめ商品の答え方とメニュー名 ・ 言葉遣い ・ 客席数 ・ 主力商品の確認 ・ 推定客単価 ・ メニュー ・ お客様の利用動機 ・ 従業員教育のポイント
料理提供 ~ 食事完了まで
料理提供時間 ・ 料理の第一印象(独創性 / 盛り付け) ・ 味 ・ 食材 ・ 温度 ・ 価格とのバランス ・ 食器
食事完了~退店まで

清掃状態 ( トイレ / イス / テーブル / 通路 / 窓ガラス / 壁面 / 通風孔 / レジ周辺 ) チェック ・ 店内環境 ( BGM / 照明 / 音 / 匂い / 演出 ) チェック ・ 店の「強み」の列記

 


坂尻先生の実践アドバイス!
繁盛店の調査は特に念入りに!

 
上記の項目をチェックできれば、調査対象店の「実力」が見えてくるだけでなく、同時にオープンに向けての自分の課題も見えてくることだろう。調査対象となる1店1店すべてが競争相手になる。特に、繁盛店については、「お客様の利用動機」「その店の強み」をしっかりと体感することが、成功への第一歩となるだろう。
 

 

 


外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。

第一章 起業をめざして…心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~

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