外食ドットビズ

第三章 出店地と物件の決定~まずは足で探そう!~

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第1回 場所決定の前に確認しよう (1) 商圏編

第1回   場所決定の前に確認しよう (1) 商圏編

飲食店は、1に立地、2に立地、3・4が無くて、5に商品と言われるほど、出店場所が重要なファクターとなります。場所選びに失敗すると、多額な投資が無駄になるばかりでなく、多くの協力者の皆さんや取引先、一緒に働いてくれる従業員やアルバイトの方々まで影響が及んできます。絶対に失敗は許されません。かといって、商売を初めてやる人には、どう探せばいいか分からないのも事実です。まずは、基本的な「商圏」と「地域特性」について確認しておきましょう。

商圏については ≪ 第二章 第2回:業態の特性をつかんでおこう ≫ で少し触れましたが、来店されるお客様のほとんどが、居住もしくは勤務・遊興しているエリアのことをいいます。商売を成功させるには、充分な商圏が必要です。充分な商圏というのは、「充分な商圏人口」という意味です。この商圏の大きさは、あなたの業態によって変わってくるものです。

坂尻ポイント  業態別の必要商圏の範囲と人口の目安は次の通りだと言われています。 

ファスト・フード、喫茶店等
(客単価 700円以下)
 7分圏内で人口 2 万 ~ 3 万人程度
ファミリーレストラン、コーヒーショップ、カフェ等
(客単価 700円 ~ 1,200円)
 10分圏内で人口 3 万 ~ 5 万人程度
大衆居酒屋、低価格専門料理店等
(客単価 1,200円 ~ 3,000円)
 30分圏内で人口 5 万 ~ 10 万人程度
一般居酒屋、カジュアルレストラン等
(客単価 3,000円 ~ 5,000円)
 1時間圏内で人口 10 万人以上
高級居酒屋、ディナーハウス等
(客単価 5,000円以上)
 基本的に無制限

商圏の広さは、一般的に交通手段は関係ありません。住宅街内での出店であれば、多くのお客様は歩いて来られるでしょう。また、駅前立地であれば、おそらく電車やバス等の利用がほとんどでしょう。大切なのは、お客様が自分の店に来店するのに、どのくらいの時間を要するのかということです。

また、上記した商圏範囲を「二次商圏」という言い方もします。一次ではないのか?と疑問をもたれる方が多くいると思いますが、上記の基準の半分程度を「一次商圏」といい、最も来店頻度が高くなると思われる商圏範囲となります。逆に、基準範囲の外側は、「三次商圏」となり、当初はあまり来店需要が期待できない商圏とも言えます。


坂尻先生の実践アドバイス!
出店候補地が見えてきたら自分の足で動くべし!

 
出店候補地がいくつか見えてきたら、最も多くの人が利用すると思われる交通手段で、東西南北あらゆる方向に実際に自分で動いてみよう。それを地図上にプロットしたものが、あなたの考えている店の商圏となる。交通手段によって所要時間は異なるため、決して店を中心にコンパスで描いたような円にはならず、複雑な形になることだろう。地図上に表れた複雑な形こそが、あなたが調査対象エリアとすべき商圏範囲になるのだ。
 

 

 


外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。

第一章 起業をめざして…心構えはOK?
第二章 店舗コンセプトの決定 ~そもそも、何がやりたいのか?~

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