外食ドットビズ

第二章 店舗コンセプトの決定~そもそも、何がやりたいのか?~

速習 起業リファレンス

外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え 起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。

第7回 事業計画書を作ろう!~ その5 ・ 資金繰り計画 ~

第7回 事業計画書を作ろう!
      ~ その5 ・ 資金繰り計画

資金繰りの計画を立てる前に、前回説明した損益計算書(第二章第 6回)での「損益分岐点」を見てみましょう。

損益分岐点とは、“利益がゼロになる売上高”のことで、これを上回れば利益が出て、下回れば損失になるという運命の分かれ道のポイントです。損益分岐点を計算するには、「固定費」と「変動経費」を把握しなくてはなりません。変動経費は、損益計算書の「変動費」に「原価」を加えたものです。

具体的な例で考えてみましょう。分かりやすく、お客様1人が 1000円の飲食をしたとしましょう。損益計算書の構成比例では、原価率が25%で、変動費が40%ですから、変動経費は65%になります。つまり、1000円の売上のうち650円が経費であり、350円が見かけ上の利益になります。この350円のことを「限界利益」といいます。しかし、この350円はそっくり手元に残るわけではありません。この中には、固定費が含まれています。すべてが固定費となってしまえば利益は消えてしまいます。この例の場合、固定費分は200円ですから利益が出ます。

損益分岐点とは、「限界利益」と「固定費」が同じになってしまう売上高のことと言い換えることができます。損益分岐点の計算式は、
損益分岐点 = 固定費 / {1 - (変動経費 / 売上高 )}
となります。従って、利益を出し続けるには、損益分岐点を下げる努力が大切で、そのためには、固定費をできる限り抑え、通常の営業では店舗従業員のコストコントロールによって、変動費を下げることが重要となってくるのです。

キャッシュフローについても簡単に触れておきましょう。今の経営の主軸は、キャッシュフロー経営です。キャッシュフロー経営とは、「今、自分の財布にいくら入っているか」を管理することです。損益計算書の項目では、「減価償却費」と「純利益」を加えた金額をキャッシュフローといいます。純利益はそのまま財布に残ります。また、減価償却費も経費として計上しますが、実際の金額が出て行くわけではありません。減価償却費分も現金として財布に残ります。借入金の返済は、この財布の中から支払いますので、月ごとの返済金がキャッシュフロー以上にならないことがポイントとなる訳です。

資金繰り計画をするには、以上の事をしっかりと理解しておきましょう。


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坂尻先生のワンポイントアドバイス

「夢」を「かたち」にするために
自分の事業に対する「夢」を実現するために必要な過程をおさらいしておこう。まずは、自分の夢やコンセプトを実現するためのプランを練り、開店する店舗の業態及びこの業態が成り立つストーリーを考える。そして、開業資金計画、中期( 3~5年)経営目標と想定される事業実態(損益計算書)、資金繰り計画書をしっかりとまとめることが必要である。
 


外食ドットビズ編集部

外食大手のすかいらーくに20年以上勤務した後に外食経営コンサルタントとして起業した論説主幹・坂尻高志。
外食向けオーダーエントリーシステム(OES)を日本で初めて世の中に出し、現セイコーインスツルをOES大手に育て上げた後やはり外食経営コンサルタントとして起業をした主幹・酒美保夫。
外食ドットビズに携わる多彩な起業家経験者が、外食産業で起業を目指す皆様に起業家マニュアルをお届けいたします。

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