外食ドットビズ

楽しくなければ、起業も繁盛もない!なりたい自分の姿を常に描いて生きよう!!

起業のためのネット講義 楽しくなければ、起業も繁盛もない!なりたい自分の姿を常に描いて生きよう!!(株)杉山春樹事務所 代表取締役/杉山春樹

串特急」の多店舗展開、「りきしゃまん」の買収などで約150店舗もの飲食店を育て上げたカリスマ経営者・杉山春樹氏。「ジャズを聴きバーボン片手に焼鳥を」という名フレーズやさまざまなアイデアで繁盛店を作り出した、その独創性は、一体どこから生まれてきたのでしょうか。25年の外食経験で得たノウハウを伝えるコンサルタント業、さらにはペット事業などの新規事業にも意欲的に取り組んでいる杉山氏の考えに学んでみましょう。

第7回 博覧会のステーキハウスで超繁盛店を経験、FC展開で外食業スタート

第七回 起業に向けて一番大切なのは、今を一生懸命に生きること

(株)杉山春樹事務所 代表取締役 杉山春樹これから起業したいという皆さんにお伝えしたいのは、サラリーマンができない人間は、起業家にもなれないということです。元々サラリーマンになるのが嫌で起業したという人はたくさんいますが、そういう人は最初から一国一城の主になることを求めている人です。しかし、サラリーマンをやっていて、サラリーマンが嫌だから起業して社長になりたいという動機には無理があると私は思っています。嫌だから辞めたいという人には、「 その上司だって、お前のこと嫌だと思っているよ 」 と言いたいですね。

しかし、サラリーマンの仕事が楽しくなかったり、自分のやりたいことが会社にはないと気付いたら辞めればいい。その代わり、辞めようと決心したら、立つ鳥跡を濁さずではないですが、2ヶ月でも3ヶ月でもいいから目一杯努力してみるべきです。努力したらどうなるかというと、その会社が良くなるんですよね。本人も周りから認められる。一番いい仕事場になることもあります。だから安易に起業するのではなく、本当に自分が求めている夢は何かを探すべきです。たった一回の人生ですから、我慢して終わる必要もありません。自分が求めているものが見付からなかったら、起業に向けて一番大切なのは、今を一生懸命に生きること見付かるまで待てばいいのです。待つというのは、今を一生懸命に生きるということです。人より2倍3倍も仕事をすると、2倍3倍も早く自分の求めるものや夢が見付かるはずです。そのまま何もしないと、いつまで経っても見つからないし、変われないのです。私自身が個人の起業支援をやっていますが、「 どういう自分で死にたいのか? 」 を考えるようにアドバイスしています。

それから、日本は、今後縮むマーケットですから、世界を視野に入れてほしいです。他のアジアは拡大のマーケットですから、ヨーロッパやアメリカに比べても魅力があります。外食産業というのは、人間のライフサイクルにあるものですから世界共通です。アメリカンドリームだけではなく、「 ワールドドリーム 」 を実現できる可能性を秘めています。ハワイで 10坪の焼鳥屋一本でやっていくのもいいし、シャンゼリゼ通りで屋台をやってみるのもいい。アラブの大富豪を相手に高級焼鳥なんてやってみれば、絶対に面白いことが生まれます。それは、自分の努力次第でいくらでも拡大できるし、自分が理想的な人生を送る手段にもなってくれるはずです。

(株)杉山春樹事務所 代表取締役 杉山春樹そして、これから個人店を開こうと思っている皆さんには、いきいきとした店を目指してほしいです。私の直営店は、現在 4店舗しかなくて、仕入れのコストは高い、物流もできていないという状況ですが、店長たちには 「 君たちの気持ちひとつだ 」 と言っています。大手チェーン店は、それこそ雇われ店長が遠方から派遣されて運営しているわけです。でも彼らには、「 自分が社長だ 」 という気持ちと立場で取り組むことができるようにしています。「 自分はこの店の店長 」 という意識では、大手チェーンの店長に敵うわけがありません。勉強もしているし、いろんな教育を受けている人間には敵いません。しかし、社長だと思って取り組めば、お客さんやご近所の方々との付き合い方も変わってきます。ボランティア活動など地域に密着すれば、大手チェーン店が近所にあっても何も心配いらないと教えています。

それから、「 個人店はもっと休め 」 と言いたいですね。週休二日制で休んでも、残りの日に頑張ればいいじゃないですか。そう言いながら、うちは年中無休ですが、これは組織ができているからできること。でも、夫婦や家族でやっているような店が休めないのは分かりますが、だから働いていても面白くないんですよ。疲れたと言いながらお店にいても、楽しくも何ともありません。(株)杉山春樹事務所 代表取締役 杉山春樹年に 1回位は、夫婦で旅行に出掛ければいいんです。その間、「 ハワイ旅行中です。○日から開けますから、お土産話をどうぞ 」 と貼り出しておけば、客側の心理としては、「 活気がある店だな 」 と行きたくなりますよ。本当に旅行で休んでいるのに、「 喪中につき~ 」 とか 「 都合により~ 」 と謙虚に出しているお店を多く見掛けますが、そうではなく、実際は喪中なのに 「 旅行に行きます 」 と言えば、お客さんの間で話題になる。そうやって、自分自身のモチベーションを高めることが、飲食店の活気につながると知ってほしいと思います。

文:貝田知明  写真:トヨサキジュン



杉山 春樹

杉山 春樹

1954年愛媛県生まれ。3歳から伊豆・湯ヶ島で育つ。東京電力学園に入学後、東京電力入社。一国一城の主を目指して脱サラ。京料理店の支配人として修行し、1987年に焼鳥屋「串特急」の1号店を開業。「ジャズを聴きバーボン片手に焼き鳥を」のフレーズで女性客の人気を博す。ダイエー子会社の「りきしゃまん」を買収して東京にも進出、合計で150店に近い数の飲食店を作り上げる。外食業への従事25周年を期に代表を辞任、独立を支援するコンサルタント業のほか、ペット事業・インターネット事業などの新しい挑戦を常に続けている。

株式会社杉山春樹事務所 代表取締役社長
株式会社ドリーム 代表取締役社長
株式会社リラクコーポレーション 代表取締役会長
グローバルバンク株式会社 オーナー

ページのトップへ戻る