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相手が欲しがるツボを探し出す!物を売る基本を忘れないことが繁盛の絶対条件

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第3回 資金もレシピも、開業に最も大切なことは人と人の信頼関係

第三回 資金もレシピも、開業に最も大切なことは人と人の信頼関係

相手が欲しがるツボを探し出す 物を売る基本を忘れないことが繁盛の絶対条件 松尾本気塾 塾長 松尾満治1年間の修行経験から、一度ソースを作ってしまえば、あとはアルバイトが作っても現場で同じ味が出せるというこだわりを持ち(「よみがえれ外食産業! 誰も言わない外食産業の問題点を語る」第1回参照)、カレーとグラタンのお店を出そうとして東京に戻りました。しかし、当然ながら店を出すには、お金を貯めなければいけない。私の貯金方法は、バイトで得た給料から毎月2万円ずつ積み立てするものでしたが、わざわざ5000円ずつ4銀行に貯金するようにしました。それも、銀行の貸付係に行って、店をやりたいからお金を貸してくださいと先に言うのです。当然相手にされないですが、貸してもらうには、少なくとも1~2年積み立てをする必要があると言われます。「いくら貯めたかではなく、その人の信用で貸す」といった話を引き出して、「今から5000円ずつ積み立てるから、2年後に200万円貸してください」と約束してもらうわけです。毎月25日には、話をした人に直接5000円を持って行き、何割まで達成したとか5分でもいいから話をしてくる。途中で担当者が代わりますが、ちゃんと引き継いでくれる関係を築く。そうすれば、2年後には、200万円×4行で800万円が集まるわけです。いくら貯まったかではなく、どういう通帳ができたかがポイントです。きちんとお金を積み立てる真面目な人間だという信用を5000円ずつ積んでいくのです。お金がなくても飲食店は必ずできると思います。

相手が欲しがるツボを探し出す 物を売る基本を忘れないことが繁盛の絶対条件 松尾本気塾 塾長 松尾満治それから、周囲の人の協力がなければ店は持てません。私が、九州の修業から帰ってきたら、東京で住んでいたアパートの大家のおばあちゃんが、1年間私のために部屋を空けて待っていてくれました。もう一度住まわせてもらって、バイト生活を続けていたある日、大家のおばあちゃんが一人で草むしりをしていたので、一人じゃ大変だろうと思い、手伝いました。 その時に、後でちょっとおいでと言われて、スイカでもご馳走してくれるのかと思ったら、そのまま信用金庫に連れていかれました。それで、「この子はうちの店子だけど、親の借金を返すために店をやりたいらしいので700万円位貸してもらえないか」と言いだしたんです。草むしり中に昼も夜中も働いていたら死ぬよと言われて、店を持つための金が足らないから仕方がないという話をしていたのですが、驚きましたね。当たり前ですが、信金は担保がないと言いますよね、そうしたら「私が保証人になればいいでしょ」と言ってくれました。ウソみたいな話ですけど、資金調達ができてしまいました。

相手が欲しがるツボを探し出す 物を売る基本を忘れないことが繁盛の絶対条件 松尾本気塾 塾長 松尾満治九州を離れる時には、先輩達が応援してくれました。チーフは絶対に見せないと言っていたレシピの「閻魔帳」を最後の日になって見せてくれました。こんなの覚えられない、写せないと思いながら開けてみたら、1万円札が挟んでありました。コピー代にしろということでした。ある先輩は、私のアパートに2週間も泊まり込んで、いろいろな料理の作り方をテープ8本に吹き込んでくれました。あまり接点がなかった先輩がくれた紙袋も印象的でした。お菓子かと思ったら、中にはノート5冊分のレポート用紙が出てきました。裏表紙を見ると、「自分は他の人と違っていつも疲れていて、何も教えられなくて申し訳なかった。将来、君が店を出す時に役に立ててください。こんなことしかできなくてゴメン」と書いてありました。相手が欲しがるツボを探し出す 物を売る基本を忘れないことが繁盛の絶対条件 松尾本気塾 塾長 松尾満治中には、自分が中学を出てから11年間勉強してきたすべてのレシピ、ソースのつくり方、旬の野菜の選び方などが手書きで書かれていました。そのノートを手にした時、私は感激のあまり手がぶるぶると震えていました。親父の倒産を見返すという恨みをモチベーションにして、飲食店で金を儲けようなんて考えはとんでもない間違いだと大きなショックを受けました。今まで間違ったスタンスで生きていたということを痛感させられました。料理の勉強は見習いだけでしたが、それに気付けたことが大きかったですね。応援してくれる人たちに恩返しをする、レポートをくれた先輩のように他人の運命に影響を与えられるような生き方をしようと 東京へ帰る列車の中から、通り過ぎるホームの灯を見ながら 真剣に思いました。



松尾 満治

松尾 満治

九州・佐世保の高級レストラン「ふらんす亭」にて1年間見習いを経験した後、26歳のときに東京・下北沢のビル地下1階に10坪の「ふらんす亭」を創業。20年後の平成12年にフランチャイズ化して、「ふらんす亭」の他に居酒屋、イタリアン、ラーメン、カフェなどの業態で直営店75店舗・FC100店舗を展開(2006年8月時点)。外食に従事して30年を期に「ふらんす亭」を譲渡、外食で夢を追う人を対象とした「松尾本気塾」を今年6月から開催する。また、「ふらんす亭」を運営する株式会社フードデザインの顧問として、社員研修に携わっている。

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