「 大阪王将 」 を中心に、「 よってこや 」 「 太陽のトマト麺 」 などの業態で多店舗展開をはかる イートアンド株式会社 。現在では、外食事業の他にも、市販冷凍餃子で全国2位のシェアの食料品販売事業も展開、さらにはデパ地下など中食へも展開するなど、総合フードサービス企業として顧客のニーズに応えるべくボーダレスな展開を行っている。コーポレートスローガンに 『 おなかいっぱいの幸せを 』 を掲げ、生活食文化の向上に貢献するために、様々な 「 食の価値 」 の提供を追い求める同社の取り組みについて考察する。
ここからは、同社マーケティングコミュニケーション部 ゼネラルマネジャーの松本吉浩氏に話をお伺いしていく。
- イートアンド社として目指されていることについてお教え下さい。
2002年の社名変更に併せて、「 おなかいっぱいの幸せを 」 というコーポレートスローガンを掲げました。ただ単にボリュームがあって、安いだけではなく、心の豊かさや利便性など 「 食(EAT)プラスアンド 」 を様々な形でご提供することによって、日々の生活が豊かになって、幸せを感じていただきたいという思いが込められています。“ EAT ” は食べるですが、ただ単に食べておなかを満たしていただくだけでなく、“ & ” は、プラスαの日常の生活食文化に貢献していきたいという想いの顕れです。また近年、インターネットの普及や嗜好の細分化によって、食のスタイルやシーンも多様化してきました。その中で外食、中食、内食の垣根にとらわれない価値提供を実現する 「 総合フードサービス企業 」 としてのビジョンも、プラスアンドの示すところです。
- 「 価値 」 について具体的にお教え下さい。
まず、日常生活の中で 「 便利だなぁ 」 と思える 「 利便性 」 があります。これは家や外出先に関係なく様々なシーンで便利な存在でなくてなりません。そのためにイートアンドでは、外食だけではなく、内食や中食での価値提供も行うことで、「 便利だなぁ 」 と思っていただける価値提供を目指しています。
次に大切なことは 「 付加価値 」 です。これは従来の発想にとらわれず、常にプラスアンドを開発することにより、価値が生まれます。例えば大阪王将では従来の餃子専門店から明るく開放的なレストランスタイルへの転換を図り、新しい大阪王将のスタイルを提案しています。「 太陽のトマト麺 」 なども今までのラーメン業態とは一線を画する新しいカタチのラーメンの楽しみ方を提案しています。また冷凍餃子においては、餃子のタレをパッケージに同梱するという外食出身企業ならではの発想で、お客様からご好評をいただいています。
これらはお客様の生活の中に 「 あったらいいな 」 というニーズ・ウォンツをしっかりと見つめることで、生み出された価値なのです。最近では、デパ地下への中食業態の出店や、「 森の中のレストラン 」 をコンセプトにした郊外型レストランなどを新しくオープンしておりますが、これらも価値創造へ積極的にチャレンジする 「 プラスアンド 」 の精神そのものなのです。
イートアンド株式会社
代表者:代表取締役 文野 直樹氏
本社所在地:大阪府大阪市中央区南久宝寺町2丁目1番5号
1969年9月 創業
1977年8月 大阪王将食品株式会社設立
1996年8月 株式会社大阪王将に社名変更
2002年10月 イートアンド株式会社へ社名変更
2011年12月 大阪王将300店舗達成
取材協力:マーケティング部 ゼネラルマネジャー松本吉浩氏