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成功を目指すなら、常識にとらわれず、惑わされず、少数派の言葉にも耳を傾ける~株式会社いっしょうけんめい 代表取締役 会長 一森春輝氏

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第4回 強い組織が、強い企業をつくる

第4回 強い組織が、強い企業をつくる

成功を目指すなら、常識にとらわれず、惑わされず、少数派の言葉にも耳を傾ける~株式会社いっしょうけんめい 代表取締役 会長 一森春輝氏「 御社の強みは 」 と聞かれますが、正直よくわからないんですよね。まだまだ完成されていないし、これから自社の強みを絞り込んでいくところだと思っていますから。ですが、強いてあげるとすると粋な社風ということですかね。資本の論理ならば、会社は株主のものですが、私は構成員全員のものと考えています。ですからボードメンバーには 「 一森 」 と名の付く者は一切入れていませんし、決算書類も私の給与に関する書類も鍵をかけずにいつでも誰でも見られるようにしています。決算報告も各店の日次報告も全部公表しています>。構成員全員に情報をオープンしているのです。

何のためにそうするのか、それは、強い組織をつくるためです。全員が同じ目標、同じ方向に向いている。この会社がどこに向かって何をしようとしているのかを全員が同じ答えを出せるのが、強い組織だと考えています。

成功を目指すなら、常識にとらわれず、惑わされず、少数派の言葉にも耳を傾ける~株式会社いっしょうけんめい 代表取締役 会長 一森春輝氏また、強い組織をつくるためには、各人が、役割をきちんと理解して、遂行していくことも重要と考えています。例えば、マネージャーの業務責任は予算を達成することです。そのための権限も与えられている。これに対して 「 自分では頑張ったつもり 」 「 雨が多かったから 」 「 景気が悪いから 」 「 近くに競合店ができたから 」 などという言い訳は全く興味がないですし、評価は当然下がります。

人材育成の考え方は、「 育てたかったら、やらせるしかない 」 ですね。店長やマネージャーを育てるためにいくらトレーニングを積んでもその地位に就いてみなければわからないことがたくさんあります。社長を育てようと思ったら、社長になってみなければ、社長の気持ちや仕事なんてわかるはずがない。人事考課の基本は 「 先に地位を上げて、(不適格なら)落とす 」 です。役職に就いたら、役割を自分たちで考えて職務を遂行しなさい。ここまでやると決めたのなら、自分たちで考えて実行しなさい。それができたらOKで、できなければ適任ではないということで外れてもらいます。

>成功を目指すなら、常識にとらわれず、惑わされず、少数派の言葉にも耳を傾ける~株式会社いっしょうけんめい 代表取締役 会長 一森春輝氏その考え方を遂行するためには、まず自らが引く必要があると思いましたので、昨年(2011年)の5月に(日本の)社長を退任して、若い社長を引き上げました。新入社員の面接も人事考課も人員配置も全て権限委譲しましたので、私はタッチしていません。「 フィールドをつくって人が上がってきたら、いつまでもそこにいるのではなく、早くどいてもっと上に行きなさい。そうしなければ下の子がいつまで経っても上にいけない 」 と言う考え方ですね。

組織論で言いますと、人間関係という面が職務に大きく影響を及ぼします。上司と部下の関係は非常にセンシティブです。私は、以下のことをミーティングの際に言っています。

【 上司が人間的に合わない場合の部下の心得 】

■上司に不満がある時は、その上司に不満をぶつけたり、仲間に愚痴を言うのではなく 「 いい加減 」 になればいい

■相手のペースで物事を考えたり、悩んだりすると疲れるだけで、何も得ることがない。「 暖簾に腕押し 」 「 糠に釘 」 の暖簾や釘になればいい

■真剣に相手にせず、分かりあう必要もなく、自分のやるべきことを淡々とこなし、社内政治に無駄な時間を費やすべきでない

 

成功を目指すなら、常識にとらわれず、惑わされず、少数派の言葉にも耳を傾ける~株式会社いっしょうけんめい 代表取締役 会長 一森春輝氏仕事をきちんとやっていれば、見ている人はちゃんと見ているし、結果もちゃんとついてきます。然るべき時期には、然るべき評価が下ります。結局、相手のペースで気持ちが動いてしまうということは、自分もその域でしかないわけですよね。泰然自若、物事に動じず、淡々と職務を全うすることが重要と考えています。

 

【 部下が人間的にあわない場合の心得 】

■上司は部下のお陰でタスクを遂行できていると感謝する。

非常に単純なことですよね。「 あいつはできない。あいつは駄目だ 」 と指導の時にすぐ怒る人がいます。駄目出しでは人は伸びないんです。否定すると何も前進しません。否定はその人の単なるエゴなんですね。「それもそうだ。だがこうしたらどうだ」と言い方一つで雰囲気が変わります。「 肯定こそ前進 」 なのです。それと ” 指導 ” に関してですが、指導を 「 駄目な部分を指摘し、正しい道に導くこと 」 や 「 ただ単に技術を教えること 」 と勘違いしている人が結構いるのですが、指導とは、「 目標を指し示し、それを共有すること 」 なのです。



一森春輝氏

株式会社いっしょうけんめい

http://www.bene-p.jp/

代表取締役 会長 一森 春輝 (いちもり はるき)氏

1973年2月 三重県伊賀市出身
1995年4月 株式会社初亀入社
2002年8月 有限会社ディート(現 株式会社いっしょうけんめい)設立。心斎橋に「bene pesce(現TORI bene)」オープン

トリベーネ・ベーネペッシェ 難波店/アジベーネ・ピンツォクワルト 日本橋店/磯ベーネ・ピンツォクワルト 東梅田店/ベーネナチュラーレ 宝塚店/バンコメルカート 京橋店/サーモンベーネ 梅田店/アジベーネプラス 梅田店/ベーネ ペッシェwaikiki店/ベーネペッシェ 広島袋町店/べねスパゲッティ 阿倍野店

文:齋藤栄紀
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